事故から目が覚めたら、フランス語訛りに?! オーストラリア人女性

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オーストラリア、タスマニア島生まれの女性リアン・ロウさんは、8年前に自動車事故で脳を損傷し、背中とあごの骨も折る重傷を負った。なんと、それ以来、フランス語訛りの英語を話すようになったという。

「アゴが徐々に直り始めた頃、医者に非常に強い薬のために言葉が不明瞭意なると言われました」とロウさん。しかし、言葉が回復し始めると、ロウさんは自分がフランス語訛りの言葉をしゃべるようになったことに気づいた。ロウさんはこの訛りを恥じて、家に引きごもりがちの生活を送るようになってしまった。

「私はオーストラリア人だから、この訛りには腹が立つの」とロウさん。

ロウさんの治療にあたった医師のロバート・ニュートン氏は、彼女がオーストラリアで2件目の症例で、世界でも珍しい外国語様アクセント症候群(Foreign Accent Syndrome)ではないかと考えている。「彼女は学校でフランス語を学びましたが、フランスへ行ったこともなければ、フランス人の友達もいません」とニュートン氏。

この症状は、脳の言語をつかさどる部分のダメージにより引き起こされ、1907年に最初の症例が報告されて以来、これまでも世界で60例あまりしか確認されていない。

2010年には、多発性硬化症を患っていたニュージーランドの女性が、ニュージーランド訛りからウェールズ、スコットランド、ロンドン北部の訛りをしゃべるようになった。脳スキャンから脳の2箇所に損傷があることが確認されたという。

2010年には、イギリス人女性が昨年、イギリス・バーミンガム生まれのデビー・ロイストンさんが重症のインフルエンザにかかり、いく度もの発作の後、フランス語訛りの英語をしゃべるようになった。

訛りとは、その人のアイデンティティーを形成する大事な要素の1つ。それを失い、まったく違う“方言“を話すことを強いられることは、自分ではないようでアイデンティティーの危機に陥る体験に違いない。


※当記事は、ハイブリッド翻訳のワールドジャンパー(http://www.worldjumper.com)の協力により執筆されました。


参考:Australian woman speaks with French accent after recovering from car crash
http://www.nydailynews.com/life-style/health/australian-woman-speaks-french-accent-car-crash-article-1.1378280#ixzz2XEIsq5fi

Watch Australian woman speak with French accent after suffering serious head injury in car crash
http://www.mirror.co.uk/news/weird-news/watch-australian-woman-speak-french-1957965#ixzz2XEIAZL7e