1. 水回りをチェックし、部屋とのバランスを見る最初は、生活に欠かせないバス・トイレ・洗面台・キッチンのシンクといった水回りのチェックから。「バス・トイレは別がいい」、「洗面台は絶対にほしい」など条件は人それぞれなので、自分が求めている設備があるか確認します。ただしバスルームや洗面台が広いと、その分部屋は狭くなります。「同じ専有面積でも、水回りの広さによって使える空間が違ってくるので、納得できるバランスを考えましょう」(同上)

2. ムダなところが多くないかチェック次に、ムダな空間をチェックします。柱が出っ張っている箇所や、バスルーム・収納スペースの手前やドアの前後など、通り道になるところには家具を置けないので注意しましょう。また、収納が必要以上に多いと、使い途がなくムダな空間になることも。「家具の配置を書き込んでみると、どこがムダか見えてくるはずです」(同上)

3. 普段の生活に合う部屋かどうか判断する中田さんは「部屋選びでは、自分のライフスタイルに合うかどうかが何より大切」と言います。たとえば、外出が多く寝るために家に帰る人なら、狭い部屋でも十分ですし、荷物が少ない人には、広いクローゼットや複数の収納は必要ないでしょう。また、ワンルームに一人暮らしの場合、日当りがよすぎると、眩しかったり夏場は暑かったりと、かえってつらい場合も。「引っ越した後の自分の生活を想像して、それに合う間取りの部屋を選ぶようにしましょう」(同上)

賃貸物件と言えども、住んでいる間は自分だけの大切なお城。間取り図をよく見比べて、自分に合った暮らしやすい部屋を見つけましょう。

文・本居佳菜子(エフスタイル)

取材協力/中田早耶(なかた さや)さん間取り相談の「CASA SAYA」代表。京都工芸繊維大学にて建築設計を学んだ後、
東京大学大学院にて間取り図の研究で修士・博士号を取得。間取り相談のほか、執筆やセミナーも行う。「CASA SAYA」サイト:http://www.casa-saya.com/、ブログ「間取りドクターサヤのアラウンド間取り図」:http://ameblo.jp/madoridoctor-saya/