吉木りさの“処女小説”その中身とは?

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 タレント・グラビアアイドルの吉木りささんによる書き下ろし長編小説『誰かさんと誰かさんがネギ畑』(竹書房/刊)が6月20日に発売された。
 吉木さんが小説を書くのはもちろん今回が初めて。自身が「26歳を目前にして、新たな挑戦をしました」と語る処女作はコミカルながらも心温まる、読者をホッとさせる仕上がりになっている。

 中学時代の恩師である「沢田先生」の急逝がきっかけとなり、卒業してから10年、避け続けてきた同窓会に出席することにした岩田幸恵。
 中学時代のクラスメイトたちに“ハブられてきた”過去ゆえに同窓会に足が向かなかった幸恵だったが、久しぶりにあった元クラスメイトたちはそれぞれに大人になり、当時印象の薄かった彼女に戸惑いながらも会の輪に入れる。そして、「沢田先生」が結びつけたかのように、どさんこ(幸恵)、コロちゃん、マチコ、ジーコの、今も昔も“パッとしない”25歳女子4人は意気投合、当時の思い出話はもちろん、互いの仕事や夢、恋愛を語り合いながら、なりたい自分や幸せな未来を模索し、奮闘するが…。

 コメディタッチで描かれ、若い女の子らしく脱線を繰り返しながらも軽快な会話が中心とあって、スピーディに物語が展開し、読みやすい。作中の随所で光る、実際にガールズトークで使われていそうなちょっとしたユーモアも読みどころだ。
 吉木さんの出身地である千葉県を舞台としているこの作品だが、本人はあとがきで“自伝”ではなく、かといって全てフィクションでもない“パラレルワールド”のお話だとしている。
 グラビアアイドルとしての顔がクローズアップされている吉木さんだが、幼少期から民謡に親しみ、歌手としてのデビュー曲は坂本冬美のカバーという、一風変わった経歴の持ち主。
 そんな経歴を踏まえると、この作品で描かれている4人の女子のそれぞれには、そんな吉木さんが自身を投影しているのでは、と思わず邪推してしまうポイントがあることがわかるはず。それだけに、彼女たちが語る“恋バナ”のどれかは吉木さんの実体験ではないかと考えながら読み進めるのも、ファンならば楽しいはずだ。
(新刊JP編集部)