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タイガースのゴールデンルーキー藤浪晋太郎を生で観たいと思い、贔屓チームに関わる試合でもないのに今日(23日)は横浜スタジアムのベイスターズ対タイガース戦を観てきた。予告先発は三浦大輔×藤浪晋太郎で、今季早くも三度目の投げ合い。

藤浪は初回に時速155kmのストレートをセ・リーグ本塁打王争い独走中のトニ・ブランコに右中間スタンドに運ばれて2点を先制され、味方に同点にしてもらったものの三回裏にはブランコとの二度目の対決で左肘に死球。ブランコには代走が送られ、動揺したのか藤浪はこの後、暴投と荒波翔のタイムリーでこの回3点を奪われ、4イニング5失点でKOされた。

初めて藤浪に投げ勝った形になった三浦は八回途中まで投げて今季5勝目。

(写真:一回裏、藤浪晋太郎の155kmのストレートを右中間スタンドに叩き込むベイスターズの主砲、トニ・ブランコ。しかしこの後悲劇が…)

タイガースのゴールデンルーキー、藤浪晋太郎は開幕から日曜日に先発する日曜ローテで起用されている。そこでタイガースの日程を観ていたら交流戦後に横浜スタジアムで日曜日に試合があるのを発見し、前もって購入した。当初は藤浪の投球フォームがよく見える三塁側を考えたが、タイガースファンの方がチケット確保の動きが速かったようで、藤浪を観やすそうな席を三塁側で確保できず、一塁側内野席を購入した。同じような感覚の人が多かったのだろう。一塁側にかなりタイガースファンがはみ出していた。

実は昨日生観戦した東京ドームのジャイアンツ対ドラゴンズ戦も同様の理由で開幕からずっと土曜日に投げていた菅野智之の先発を見込んで購入したのだが、原辰徳監督がその事を知らなかったようでジャイアンツはローテーションを再編成。そういうことをするからドラゴンズに負け越す…というと単なる八つ当たりになるが<笑>、まだジャイアンツのユニフォームで投げる菅野を敗戦処理。は観たことがない<苦笑>。

ファイターズの大谷翔平に関してはオープン戦から投手大谷、打者大谷、ライト大谷を一通り観ている。現時点で唯一の本塁打となっているオープン戦でのドラゴンズ山内壮馬からの弾丸ライナーも観ることが出来た。早いうちに菅野と藤浪を生で観たいと思っていたのだ。

藤浪にばかり気を取られていて、この試合がどういう位置づけなのか全く気にしていなかったが、昨日と今日、ベイスターズはDream STADIUM 2013と銘打って様々な演出を仕掛けてきた。

まずはタイガースのマスコット、トラッキーが来場。
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試合前の球場外YYパークのステージでDB.スターマン、DB.キララと楽しいステージを行った。

そして試合前には湘南乃風がミニライブ。聴いたことのある曲だが名前が浮かばない。ごめんなさい。でも♪目を閉じれば億千の星〜(純恋歌)は大好きです。
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ちなみに四人がパフォーマンスを始めても試合前のルーチンをマイペースで行うタイガースの選手がいた。湘南乃風の後方でダッシュを繰り返していたのは新井良太ら。

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新井良太はその甲斐あって今日はソロ本塁打を放った。

この後、湘南乃風のリーダー、RED RICEが始球式を行った。
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RED RICEは芸能人の始球式にありがちな、チャラチャラした感じが意外にもなく、緊張していたのかもしれないがスタンドのファンに手を振ることもなかった。自分が投げたことで土が付いたピッチャーマウンドの土を手ではらっていたし、マウンドの三浦大輔や捕手の高城俊人には深々とお辞儀をしていた。

そしてマウンドを降りるときにも、ファウルラインをまたいだところで振り向いて三浦にもう一度挨拶をしていた。自分たちと違う畑にゲストに呼ばれたと言うことを自覚した上での立ち振る舞いに好感を持った。
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ベイスターズの公式サイトによると湘南乃風はこの横浜スタジアムでコンサートを開くことを一つの夢としていて、この夏それが実現する。その記念の地であるということも、こういう態度を自然に取らせたのだろう。

また試合中には鉄拳がスコアボードのビジョンで“野球観戦あるある”ネタを披露してスタンドの笑いをとっていた。
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鉄拳の“野球観戦あるある”「スマホで選手の写真を撮ったけどビックリするくらい小さい!」

他にも「夢」をテーマにスタンドのファンに語ってもらうコーナーではベイスターズユニを着た男性が「長年の夢だった…」とかしゃべり出したので\横浜優勝/とか「夢」を言い出すのかと思ったら彼女にプロポーズ。
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超満員の見守る中女性のOKを取り付けその場で指輪を贈呈。実際にはもちろん顔出し。試合後もこのカップルはファンから祝福の声をかけられていた。

やれやれ、凄い日を選んでしまったものだ。

あらためて、三浦大輔×藤浪晋太郎の予告先発。
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最近では2011年のダルビッシュ有×田中将大、田中将大×斎藤佑樹を生で観た時以来のワクワク感だ。三浦は21日に雨天中止になった長野オリンピックスタジアムの予告先発だったから、この試合を楽しみにしておられた方には大変申し訳ないが、敗戦処理。には幸いした。年齢差21歳対決

三浦の立ち上がりも不安だった。一回表の先頭西岡剛に左中間に運ばれ、俊足で二塁まで到達される。バントで三塁に進められ、鳥谷敬の放ったライトへのフライで1点を先制と思いきや角度があった割には深くなく、ライトの荒波翔からのバックホームで西岡は完全にアウトになった。
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藤浪も荒れていた。一回裏の先頭打者、石川雄洋に四球を与えると、二死二塁で四番の主砲、トニ・ブランコを迎えた。初回からいきなり力の入る対決を期待したが、結果は155kmのストレートをブランコに右中間スタンドまで運ばれた(冒頭の(写真)。藤浪にとっては155kmは自己最速だった…。

こういう対決を観たいんだよ!

だが、三浦も盤石ではない。三回表に新井良太にソロ本塁打を浴びると、西岡剛にもソロ本塁打を浴びてリードを振り出しに戻してしまった。
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早いイニングで同点に戻し、タイガースベンチも前列のスタンドのファンも気勢が上がる。

しかし藤浪も安定しない。

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素人目には、上手く言えないが突っ立って投げているように感じられ、ボールに威力がのらない感じ。もちろん今まではテレビでしか観たことがないので断定は出来ないが…。

三回裏、この回も石川に四球を与え、さらにナイジェル・モーガンにも四球を与え、前の打席で力負けをしたブランコの前に走者を二人貯めてしまった。

藤浪は力んだのか、ブランコの左肘に死球。
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ブランコはベンチに下がって治療を受けるが再びグラウンドに姿を現すことはなく、白崎浩之が代走に送られた。

推測だが藤浪は死球を当ててしまったこともさることながら、その相手がベンチに退いた事で動揺したのではないか?「これはえらいことをしてもうた」という感覚で冷静さを取り戻す間もなく満塁で中村紀洋と対峙し、結果暴投で勝ち越し点を献上。
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この後、中村を三振に仕留めたものの荒波に左中間を破られ、さらに二者が還ってタイガースは2対5とされた。
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藤浪はこの後も続投したが、五回表に打席が回ってきて代打を送られて降板。4回5失点という内容だった。

高校卒一年目とは思えないマウンド裁きを見せる一方で、ちょっと突っ立った感じの投げ方で調整が利かず、なおかつ死球で動揺する。大物ルーキーぶりと、「やっぱり新人だな」と思わせる一面も見せ、「凄いな」と思う半面ホッとする感じもあった藤浪初観戦だった。

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一方の三浦はさすがに徐々に調子を上げていき、少ない球数でタイガース打線を牛耳っていく。そんな三浦を鼓舞しようと矢沢永吉までゲスト出演!
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な訳はなく、ライブ映像でスタンドを盛り上げた。

三浦は完投ペースかと思われた八回表に連打で一、二塁のピンチを招くと、この日三安打を打たれている西岡をレフトフライに打ち取ったところで交代。ルーキーの井納翔一にスイッチ。

三浦はきちんと井納の登場を待ち、ボールの手渡しこそしなかったもののグラブで井納のお尻を叩いて「あとは頼むぞ」という感じで激励。
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特にKOされる投手に多いが、リリーフ投手がマウンドに上がる前にマウンドを降りてしまう投手が多い中、三浦の振る舞いには「エース」の風格を感じた。昨年6月12日付拙blog久しぶりに見たいいシーン@横浜スタジアムで見たシーンは偶然ではなかったのか…。

だが井納はこのピンチで火に油を注ぐ結果になり、1点差に迫られてさらに大田阿斗里のリリーフを仰ぐ羽目に。井納は大田とすれ違うようにマウンドを降りた。
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前日のヒーロー、大田がこのピンチを凌ぐとその裏に追加点が入り、九回表はホルヘ・ソーサで締めた。

ジャイアンツを追うタイガースにとっては痛い連敗。試合後、チームを代表してトラッキーが横浜スタジアムのマウンドの土を持ち帰った。
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そんなトラッキーだが、試合後にもDB.スターマン、DB.キララとともに撮影会に参加していた。
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サインも書いていた。何か写真を持っていけば良かった…。

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そしてもちろんDB.ライダーもファンサービスをしていたのだが、何故か目と鼻の先の距離にいるのにトラッキーらとのサイン会には加わらなかった。

今日は藤浪を目当てで横浜スタジアムまで足を運んだが、完全に試合に没頭できる熱戦に恵まれた。あまり大きな声では言えないが敗戦処理。の贔屓球団ならもっとうまく逃げ切った様にも思えるが、それはさておき、一方に肩入れをしないで見る分、肩も凝らず俯瞰で見ることが出来た。もちろんジャイアンツと順位を争っているタイガースが敗れた方が好都合なのだが、試合に入り込むとそういうことは忘れてしまいがちである。たまにはこういう野球観戦もいいものだ。

なお、報道によるとブランコは骨には異常がなく、打撲だったとのこと。