7月3日、東京証券取引所に上場するサントリー食品インターナショナル。6月24日には公開価格が決定、25〜28日が申込期間となる。投資家垂涎のIPO(新規上場)株だが、そもそもIPO株を公開価格で手に入れるにはどうすればよいのか。投資情報サイト「東京IPO」編集長・西堀敬氏が解説する。

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 IPO株は通常、幹事になる証券会社がいくつか選ばれるため、公開価格で購入するには、まずこうした証券会社に口座を開設し、その上で公募株のブックビルディングに参加する必要がある。

 参加者の購入希望株数が売り出し株数を超えた場合は抽選になる。公募株の割り当てシェアは主幹事証券が一番大きいので、当然、主幹事証券経由でブックビルディングに参加した方が入手できる確率は高いといえる。

 ただし、抽選方法は証券会社によって異なり、大口顧客を優遇して当選確率を上げる仕組みにしているところと、申し込んだ投資家を公平に抽選対象とするところがある。これも当然ながら、大口取引を行なっている投資家なら、前者の方が購入できる確率は高くなり、小口取引を行なっている投資家であれば、後者の方が有利となる。

 IPO株を公開価格で手に入れたかったら、極論すれば、主幹事になることが多い野村証券、大和証券の大口顧客になっていることが近道といえそうだ。

 また、証券マンとの人間関係などが大きく左右することも少なくない。ネット取引ができる証券会社でも、対面営業を行なっていれば、営業マン経由で申し込んだ方が得策だ。日頃からその証券会社で投資信託を購入するなど心証を良くしていれば、営業マンが融通をきかせてくれる可能性も高まるはずだ。

 一般的にネット専業証券は、そもそも幹事社に入るケースが少ない上に、顧客の個人投資家数が多いので、相対的に入手できる確率は低い。

 ただし、例外はある。SBI証券は、主幹事になるケースこそまだ多くないが、幹事入りする件数は非常に多くなっているのだ。たとえば、同社が幹事となった件数は、今年は5月半ばまでの15件のうち12件、2012年は全46件のうち36件、2011年は全36件のうち26件となっている。一方、野村証券のそれは、主幹事も含めて今年は10件、2012年は23件、2011年は23件だ。

 IPO株の幹事入りの数では、このところSBI証券の方が野村証券を凌駕しており、ネット専業証券では抜けた存在として使えそうだ。ネット専業証券ではあと、今年は9件、2012年が13件、2011年は9件の幹事を務めたマネックス証券が注目できる。

 もしどうしても公開価格で購入したいIPO株があったら、その幹事になる証券会社を調べて、どこの証券会社経由で申し込めば入手しやすいかという吟味が大切になることは間違いない。

※マネーポスト2013年夏号