大相撲界は今、夏場所も終わり、ひと息ついているところ。このつかの間のノンビリした時間の過ごし方もさまざまだ。夏場所、25回目の優勝を全勝で飾った横綱白鵬をはじめ、新入幕の東龍、十両で勝ち越した貴ノ岩ら、モンゴル出身力士たちはいっせいに母国に帰国した。
 「故郷に錦を飾る、という言葉がありますが、彼らにとっては文字通り凱旋帰国。どんな思いでこの日が来るのを待ち焦がれていたことか」(部屋関係者)

 白鵬はノンビリする時間はあまりないようで、観光大使を務めている北海道滝川市と共同研究している白鵬米の田植や、少年野球チームの指導などスケジュールがぎっしり。
 対照的だったのは、もう一人の横綱・日馬富士。夏場所11勝はしたものの、またしても優勝争いに絡めず、場所後に横審から「次の名古屋場所(7月7日初日)では13勝以上してもらいたい。成績次第では『激励』(引退勧告、注意に次ぐ横審からのペナルティー内規)を通告する可能性がある」と奮起を促された。これでは、とても白鵬らのように晴れがましい顔で帰国はできず、場所後もしばらくは日本にとどまり、稽古一色の日々を過ごす羽目に…。やっとモンゴルに向かったのは、みんなより1週間遅れの6月10日だった。
 好成績を挙げれば、胸を張って故郷に戻り、楽しい時間が待っている。しかし、思うような成績を挙げられなければ、肩身の狭い思いをせざるを得ない。なるほど、これではモンゴル勢が目の色を変えるのも当然か。

 平成18年春場所以降、琴欧洲、把瑠都が優勝した2場所を除き、あとの覇者はすべてモンゴル勢。日本人力士は、ただの1人もいない。
 モンゴル出身力士が活躍する理由はクッキリだ。