ジェーシービー(以下JCB)および海外業務を行なう子会社のジェーシービー・インター ナショナルは19日、台湾の商業銀行である華南商業銀行(以下華南銀行)と提携し、JCBブランドとして世界初というデビットカードの展開を開始すると発表した。

8月上旬を目処に、華南銀行は台湾や世界のJCB加盟店で利用可能な「華南 LOVE TSCC JCB デビットカード」の会員募集を開始する。

華南銀行は、JCBカードの発行および加盟店業務を行なっている台湾の商業銀行。このたびの提携は、台湾でのデビットカードへのニーズ・期待の高まりを背景に、”他に無いユニークなデビットカード”(台湾初となるTSCC機能の搭載、およびデビットカードとしては珍しいハイクラスなサービス「JCBプレシャス」の付帯)を発行したいという両社の意向が合致し、実現したという。TSCC機能とは、台北市の地下鉄・バスなどで利用可能な交通系電子マネー(非接触IC決済機能)のことで、利用者の選択によりこの機能を搭載できる。地下鉄やバスの乗降だけでなく、コンビニやカフェなど幅広い小売店(合計約1万4000店)で利用できるほか、台北市以外の交通機関との提携も進んでおり、台湾に広く普及した決済手段となっている。

JCBがこのたび金融機関を対象に提供を開始するデビットカードは、クレジットカードのような与信は必要なく、発行金融機関の口座残高を上限としてJCB加盟店でキャッシュレスに買い物ができる。利用できる加盟店は、原則としてJCBのクレジットカードが使える加盟店となる。

台湾は労働人口1092万人に対し、クレジットカードの総発行枚数が3000万枚超、デビットカードの総発行枚数が1000万枚超と、カードの成熟市場と言われている。消費者の多様なニーズに応えるため、クレジットカード、デビットカード、非接触IC決済などの現金以外の決済手段が定着している。

JCBは1981年の台湾進出以来、現地金融機関と提携し加盟店を拡大してきた。1994年にはJCBカードの発行推進を開始し、現在では24社が様々な券種・機能のJCBカード(クレジットカード)を発行し、台湾の会員数は152人にのぼる(3月末時点)。カードの成熟市場で多様化する顧客のニーズに応えるため、これまで、非接触IC国際標準仕様であるISO14443TypeA/Bに準拠した非接触IC決済サービス「J/Speedy.」を搭載したカードの発行や、「JCBプレシャス」を推進するほか、「日本」をテーマにした加盟店優待やキャンペーンなど、JCBならではのサービスやプロモーションを積極的に展開してきたという。

JCBでは、世界各地の顧客のグローバルもしくはローカルなニーズに応える決済プロダクトを展開するため、クレジットのほか、プリペイドやデビットについても開発を進めてきた。デビットカードやプリペイドカードは、経済発展の程度やインフラ面などの理由から、与信や審査を前提とするクレジットカードが広く一般的になっていない経済新興国・地域においてニーズがある。他方、クレジットカード決済の成熟市場である経済発展国・地域においても、決済ニーズの多様化などにより支払い方法の選択肢となっている。

JCBは国際カードブランド運営者として、様々な国・地域でJCBカードの発行を拡大するにあたり、各地の消費者・事業者の多様なニーズに応える柔軟かつ幅広い決済プロダクトのラインアップを持つことが重要と考えている。現在、日本を含む、台湾以外の国・地域においても、消費者やビジネスパートナーのニーズに沿ったデビットカード・プリペイドカードの展開について検討を進めている。

JCBは今後も、世界の銀行や金融機関との提携を強化・拡大し、顧客に満足してもらえる商品やサービスを提供していくとしている。