「僕らは渡邊会長のことを陰でミキティって呼んでるんですけど……。ミキティが参院選に出るって聞いたときは驚きましたね。日本全部をブラックにするつもりなんですかね」ワタミの現役店長はそう吐き捨てるように言う。

5月31日、居酒屋チェーン店「和民」の創業者で、ワタミの渡邉美樹会長(53)が次期参院選に自民党から出馬することを表明した。早くも当選は確実視されている。だが、はたして渡邊会長は国民の生活を託すに足る人物なのか。冒頭のワタミの現役店長は大いに疑っているという。

「社員も幸せにできないのに、なにが国会議員ですか」私立大学卒、30代のこの店長は、ワタミの労働環境に憤っている。

「勤務時間は開店準備から閉店まで毎日14時間ぐらいです。でも、残業の時間は過少に申告しています。お店ごとに予算が決まっていて、予算をオーバーすると強く注意される。なので、残業を過少申告して、自らの賃金を圧縮せざるをえないんです」(現役店長)

渡邊会長は時間外労働について、「24年度月平均は38.1時間で、36協定で定めた上限45時間より下回っている」と語っている。しかし、記録に残らない時間外労働が常態化しているのだ。

「本来、月に4日休みを取らないといけない決まりなんですが、人がいないと休みを返上して店に出ないといけない。もちろん、記録上は休んだことになっています。休みを取れなかったり、時間外労働が多くなると会社は『自己管理ができていない。お前のせいで店がつぶれる』と言う。私は、社員が欠けても新たに採用しない会社の問題だと思うんですけどね」(現役店長)

1カ月で休めるのは、だいたい2日程度。それも疲れ果てて、寝て過ごすのがほとんどだという。「転職活動する時間もない」と、現役店長は嘆く。

「給与がよければ、まだ我慢できるんですが……見てのとおり(給与明細を見せて)、手取りはだいたい17万円程度。定期昇給もありません。ボーナスは半年に1回出ますが、6万円あまりです。会社が5段階で社員を評価して、金額を決めるんですが、これでも僕は上から2番めのA評価なんですよ」(現役店長)

多くの社員は安い給料と法外な時間外労働で疲弊し、「どんどん辞めていく」(現役店長)のだという。

(週刊FLASH 7月2日号)