上昇に転じることが期待されるシンガポール株式

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シンガポールは、ASEANや中国、日本などとFTA(自由貿易協定)を積極的に結び、同国からFTA締結国への輸出の多くは原則非関税となっています。こうしたメリットを享受するため、同国に進出する製造業は多く、GDPに占める製造業の割合も高いことから、シンガポールの景気の先行をみるうえで製造業の活動状況が重要と考えられます。

製造業などの生産活動を示す鉱工業生産指数をみると、4月は前年同月比4.7%のプラスとなり、2月と3月のマイナスから好転しました。医薬品分野や輸出額の約2割を占める半導体分野などが伸びました。加えて、製造業の景況感を示す購買担当者指数(PMI)は、5月に51.1となり、改善を表す基準とされる50を3ヵ月連続で上回り、足元のシンガポールの景況感は改善基調にあるとみられます。

こうした中、これまで概ね堅調に推移してきたシンガポール株式は、足元で軟調な推移となっています。背景には、FRB(米連邦準備制度理事会)による量的緩和の縮小観測の高まりや中国の景気減速懸念などがあると考えられます。貿易立国である同国にとって、外需の減少懸念は景気に心理的な悪影響を与える可能性があり、株価に影響したとみられます。

しかしながら、主な輸出先であるASEANの景気が比較的堅調であることや、金融・保険部門の伸びにより2013年第1・四半期のGDPが増加していること、また足元の株価下落で、PER(株価収益率)が13倍程度(実績ベース)となり株価に割安感があることなどから、米国量的緩和の縮小観測などに対する不透明感が和らぐにつれて、改善傾向にある生産活動を背景に、シンガポール株式は上昇に転じることが期待されます。

(シンガポール統計局など信頼できると判断したデータをもとに日興アセットマネジメントが作成。※上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。)

(2013年6月19日 日興アセットマネジメント作成)

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