悲しみや不安など、嫌なことなどのせいで心がいっぱいになる。そのせいで、大切なことに向き合えず、行動が鈍くなり、するべきことを先送りしてしまう。

 現在27万部を突破したベストセラー『感情の整理ができる女(ひと)は、うまくいく』で知られる作家の有川真由美さんは、そのような状態を「心という『箱』のなかになんでもかんでも『荷物』を詰めこんでしまっているような、ずしんと重くなって、進むのがしんどくなっている状態」と呼んでいます。

「荷物」とは、心の中に引っかかり、ときには重荷となるテーマや課題のこと。有川さんは、荷物がずっしりと重たい状態では、エネルギーが消耗され、大事なことにエネルギーを集中させることが出来なくなると言います。普段持ち歩く"本物"の荷物と同様に「捨てるもの」と「残すもの」とに分け、必要でない考えや感情をすっきりとさせる――。最新刊『心の荷物を片付ける女は、うまくいく』では、心の元気を取り戻すための考え方が紹介されています。

 有川さんが、友人とレストランで食事をした時のこと。料理の提供までに時間がかかる、アルバイトの若い男性がその場の判断ができない、間違えた料理が運ばれてくるうえに、頼んだ別の料理が品切れだった、という事態に遭遇したそうです。同席した友人はイライラのあまりに「店長を呼んで!」「ないものをメニューにのせないでよ」「これ以上、待たせるんですか?」などと不満を爆発。

 一方、有川さんはイライラも失望もしなかったのだそうです。なぜならば、「アルバイトは、まちがえることもあるだろう」「料理が品切れになることも、待たされることもあるだろう」と、そもそも期待をしていなかったのです。

 バスや電車などの日本の公共交通機関は、世界一遅延が少ないと言われています。そのため、5分でも遅れようものなら、「遅い!」と思いがちです。一方、海外では10分、20分の遅刻は「当たり前」。有川さんは、この感想の違いは「期待値」の違いによって生じると指摘します。

 周りの人を自分の価値観の枠内に押し込めて、期待し続けるかぎり、イライラからは逃れられません。「期待」と「現実」のギャップを埋めるために無駄なエネルギーを使うのではなく、現実を「それもあり」と受けとめることで、心の荷物は軽くなると有川さんは説きます。

 心を整理することによって、神経をすり減らすことなく、楽に生きる。仕事や家庭、あるいはプライベートでの、悩みの解消につながりそうな一冊です。



『心の荷物を片づける女は、うまくいく』
 著者:有川 真由美
 出版社:PHP研究所
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