[其ノ一 株ランキング編]信用評価損益からも相場の強さは歴然!
世の中に出回るお金の量を2年で2倍に増やす日銀の「異次元緩和」。歴史的な金融政策の大転換を受けて今後も上がるイケイケ株とは?


信用評価益が20%の銘柄も! 舌を巻くほど強い金融・不動産株

アベノミクス相場の原動力といえば、日銀の黒田総裁による大胆な金融緩和以外ありません。そこで今回は、4月4日の日銀金融政策決定会合前後の1週間で売買代金が急増した銘柄を見てみましょう。

ランキングを見ると、1位のアイフル、2位の野村ホールディングスを筆頭に金融株が存在感を示しており、不動産株がそれに続いています。7位のトヨタ自動車、14位の三菱重工業、15位のマツダを除くと、すべて金融・不動産株。日銀による「異次元緩和」で世の中にお金があふれ出し、株や不動産投資、貸し出しに回ることへの期待感が膨らみ、過剰流動性相場が大盛況な様子がクリアにわかります。

表の右端には各銘柄の信用買い残の評価損益率を示しましたが、ほとんどが10〜20%のプラス。「評価損益率」とは信用買いをしている人がどれだけ儲かっているかを示したものです。

個人投資家は、損切りが遅く利益確定が早いので、通常、全体の評価損益はマイナス20%から0%で推移します。一方、ランキング上位の金融・不動産株では、その値がプラス20%に達する銘柄もあり、全体の利益を牽引している状況。含み益を抱えても、「まだ上がる」と考えて利益確定が進まないことからも、今回の相場の強さは明白です。

アベノミクス相場が始まって6カ月。制度信用取引の期日がそろそろ到来します。しかし、投資家に利益が出ているときは回転が利いているので、期日間近の売り圧力で相場が下落する心配は少ないでしょう。また、昨年までは1日300億円程度だった松井証券の売買代金は、4月以降、10倍近い3000億円に達する日もあるほどです。

米国では、FRB(連邦制度準備理事会)がQE(量的緩和)を打ち出した後6カ月間、株が上昇しました。日銀による異次元緩和の効果が半年持つかどうかは不明ですが、7月の参院選までは株高が続くはず。

その好調な相場で、一番の主役になるのが金融・不動産株という状況に変化はなさそうです。

日銀の“異次元”緩和前後に売買が増えた銘柄ベスト15



※データは松井証券。2013年4月4日の金融政策決定会合前後1週間(3月28日〜4月3日と4月5日〜11日の各1週間)を比較し、売買代金増加額が大きい順にランキングした。信用買い残評価損益率は4月11日時点。

このランキングでわかったこと!
?金融株や不動産株に人気が集中する過剰流動性相場が続いている。

?20%儲かっても投資家が利益確定しない史上空前のイケイケ相場。

?金融緩和による株高は6カ月続く!? 参院選までは順張りで勝負。

【人気急上昇中!】
窪田朋一郎(TOMOICHIRO KUBOTA)
松井証券 シニアマーケットアナリスト

2001年、松井証券に入社。マーケティング部を経て現職。ネット証券草創期から株式を中心に相場をウオッチし続け、個人投資家の動向にも詳しい。



この記事は「WEBネットマネー2013年7月号」に掲載されたものです。