ソフィア・コッポラ監督

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 映画『ロスト・イン・トランスレーション』のソフィア・コッポラ監督が、エマ・ワトソン出演の話題の新作『ザ・ブリング・リング(原題) / The Bling Ring』について語った。


 同作は、ビバリーヒルズのセレブ宅を狙って窃盗を繰り返す高校生窃盗団が、セレブの邸宅に侵入し宝飾品や衣服を盗み出すが、監視カメラに映っていた彼らに警察が徐々に迫っていくという実際に起きた事件を映画化した作品。窃盗団のメンバーを、エマ・ワトソン、ケイティ・チャンらが演じている。


 製作経緯は「記者ナンシー・ジョー・セールスがヴァニティ・フェア誌に書いた記事を読んだの。そこには窃盗団の証言や引用が記され、わたしはそんな彼らのユーモアや興奮が、今日の文化を示していると思った」と述べた。


 窃盗団を描く上で「観客から、どうやって彼らへの同情を引き出すかが勝負だった。それに事件が大げさでばかげているため、アニメみたいにならないよう注意したの。彼らの内面をリサーチすることで、彼らがどのように関わったかを知ったわ。事件当時彼らは16歳で、グループに入りたくて参加し、ある意味自分のアイデンティティーを発見したかったの。彼らの意図は真剣だった」と語った。


 カメオ出演するパリス・ヒルトン宅での撮影は「あるデザイナーの紹介で彼女の家を訪れ、カメオとしての参加を伝えたの。家には彼女の顔のクッションが実際にあったわ。彼女が自宅を撮影させてくれたのは幸運だった」と明かした。


 今作が遺作となった撮影監督ハリス・サヴィデスさんについて「彼はこの映画の途中で病気になり、彼の下で働いていたカメラオペレーターが引き継いだの。ハリスがレッドカメラでの撮影を勧めてくれて、アーティストである彼の考えには何でも従ったわ」と答えた。


 映画は、セレブに翻弄される現代の若者を浮き彫りにし、真摯に見つめながら疑問点を投げかけている興味深い作品に仕上がっている。(取材・文・細木信宏/Nobuhiro Hosoki)