兜町再開発推進で、金融立国構想のコア銘柄となる！
東証、大証、名証、福証の土地・建物のオーナーで、兜町再開発計画を進めており、その一環で証券会館も買収中。

当然、安倍政権が再び掲げるとみられる金融立国構想にも深く携わることになり、日本取引所グループとともに同テーマ関連のコア銘柄に位置づけられる。５対１の株式併合を実施ししたため、現在の株価は旧基準なら４００円台の低位株。



共同印刷（東証１部・7914）
東大の真向かいに広大な土地を所有
総合印刷で大日本、凸版に続く３番手につける。東京・本郷の東京大学の真向かいに２万５０００?もの土地を所有しており、都心の一等地でここまで広大な不動産はかなり希少性が高い。バブル期には含み資産が注目されて株価が４４１０円まで上昇したが、果たして今回はどこまで？

日本証券金融（東証１部・8511）
日銀と取引できる唯一のノンバンク
信用取引の決済に用いる資金や株券を証券会社に貸し付ける業務を手がける最大手で、大証金と合併予定。日銀と直接取引できる唯一のノンバンクでもある。株式市場の活況が同社の業績に追い風となることはもちろん、やはり東京・日本橋に不動産を所有している点にも大いに注目したい。

ジャックス（東証１部・8584）
依然、超割安な大手ノンバンク
三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ傘下のノンバンクでオートローンに強いが、日本信販の事業を買収して信販部門も強化。現時点で英会話やエステなどは信販を利用できないが、規制緩和が実施されれば、同社にとって商機拡大に。ＰＥＲ、ＰＢＲのどちらから見ても、現状の株価は割安。

ダイハツディーゼル（大証２部・6023）
業績はさえないが、含み資産に注目
軽自動車のダイハツ工業から分離・独立した企業で、主力製品の船舶用ディーゼルエンジン発電用補機で世界的なシェアを誇る。３期連続営業減益で、今期も減益予想だが、かなりの含み資産を有する点は見逃せない。大証銘柄で、東証との市場統合を控えて物色が活発化する可能性も。

アイフル（東証１部・8515）
総量規制撤廃などの規制緩和とともに、民法改正でも恩恵
大手消費者金融の一角だが、過払い請求などで一時は深刻な経営難に陥り、事業再生ＡＤＲ（裁判以外の紛争解決）による金融支援のもとで再建を進めてきた。まず、総量規制や上限金利が撤廃されれば、逆風が追い風に変わる。

しかも、中小企業向けの債務保証を手がけているのは同社とＪトラストだけ。民法改正による保証人制度廃止は大材料。



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販売も復調傾向。日本橋に広大な店舗
江戸時代末期創業の老舗百貨店で、株価上昇がもたらした資産効果によって、高額品を中心に売り上げが復調傾向に。それはもとより、金融立国構想に基づいて特区に指定されるとみられる東京・日本橋に広大な店舗を構えている点に注目。周辺地価の上昇期待で、含み資産株としても注目。

塩水港精糖（東証２部・2112）
画期的なガンの治療法を開発！
精糖会社だが、岡山大学大学院の妹尾昌治教授らと共同で、抗ガン剤による副作用を大幅に軽減する「がんミサイル療法」を開発して注目されている。バイオ関連は眼中にないが、医療の分野自体は成長戦略の柱のひとつ。三菱商事系でありながら株価が低位に放置されていることにも妙味。

朝日放送（大証２部・9405）
統合で大証銘柄の割安さが是正される!?
西日本エリアでは最大手の民放で、テレビ朝日系列。「探偵！ナイトスクープ」をはじめとする看板番組を手がける一方、住宅展示場も展開している。なぜか大証２部に属している点を注視。７月に予定される東証との市場統合を踏まえて、大証銘柄の割安さが是正される展開が考えられる。

ヤマノホールディングス（ジャスダック・7571）
規制緩和が追い風にハイリスクの穴株
かの山野愛子が創業。美容室やエステ、スポーツ用品専門店、宝飾品店、和装店などを多角展開している。規制緩和によってエステなどでも信販が利用できるようになれば、絶好の追い風に。株価がかなり低位にあり、リスク覚悟でハイリターンを狙う穴株と認識したうえで投資すべき銘柄だ。

山本伸
マネーリサーチ代表 株式評論家

株式評論家、経済ジャーナリストとして、この道28年のベテラン。経済情報誌『羅針儀』を主宰。毎月４回の定例講演会は常に満席状態。政治・経済を深読みし、個人投資家が安心して買える有望銘柄を発掘していく。



この記事は「WEBネットマネー2013年7月号」に掲載されたものです。