投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の6月10日〜6月14日の動きを振り返りつつ、6月17日〜6月21日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は下落。米国の量的緩和政策の縮小懸念や長期金利の高止まり、円相場の急伸、欧州ではギリシャ懸念が再燃するなど、リスクオフのなかで下げ幅を拡大させた。日経平均は一時12400円割れ寸前まで下落し、日銀の異次元緩和政策後の上昇部分を帳消しにした。

 週明けこそ、前週末の米雇用統計の結果が好感された米国市場の上昇を受けて、日経平均は今年最大の上げ幅を記録した。しかし、その後は日銀の金融政策決定会合でのゼロ回答が円急伸につながったほか、米国の量的緩和政策の先行き不安感が商いを手控えさせ、薄商いの中を先物主導によるインデックス売りによって下げが加速する格好となった。

 先週は先物・オプションのメジャーSQを控えていたこともあったが、不安定な地合いのなか、売買代金は2兆円台と低水準だった。週末こそSQに絡んだ商いによって3兆円は回復しているものの、前週の水準にとどまっている。

 インデックスに絡んだ売買で振り幅の大きい展開が続く中、リバウンド狙いの資金は入りづらいであろう。日経平均は先週までの下げで、月足ベースの一目均衡表の雲上限を一時割り込んだほか、日銀の異次元緩和後の上昇部分を帳消しにしており、値幅調整は完了している。

 あとは金融市場の落ち着きを見極めながらの相場展開となるが、まずは、メジャーSQが通過したことにより、先物主導の荒い動きは次第に落ち着くとみられる。また、今週は17、18日に主要8カ国(G8)首脳会議、18、19日には米連邦公開市場委員会(FOMC)、21日に黒田日銀総裁講演、EU財務相会合が予定されている。バーナンキ米FRB議長会見への思惑から、FOMC通過によって一先ず落ち着きを取り戻してくる可能性がある。

 もっとも、株主総会のシーズンとなるため機関投資家は動きづらいところ。海外のヘッジファンドなどによる先物への仕掛け的な商いによる現物市場へのインデックス売買などには注視する必要。そのため、物色の流れとしては、オーバーナイトのポジションは取りづらく、材料株での短期的な値幅取り狙いが中心になりそうだ。また、調整トレンドのなかでは、売り込まれているセクターや銘柄への短期的なリバウンド狙いの売買も有効だろう。

 そのほか、異次元の量的緩和後の上昇部分を帳消しにしたが、日銀は物価上昇率が2%に到達するまでは異次元緩和を継続させる。景況感の改善などはこれからであり、仕切り直しのスタンスに立てば、見直し買いの好機にもなりそうだ。また、14日に東京都議会議員選挙(定数127)が告示された。各党は7月の参院選の前哨戦と位置づけ、国政選挙並みの態勢で選挙戦に臨む。改めて選挙関連や政策テーマへの見直しなども意識されよう。