日プロ映画賞に過去最多の取材者数

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映画ジャーナリスト・大高宏雄氏が主宰する「第22回日本映画プロフェッショナル大賞」の授賞式が6月15日、東京・テアトル新宿で行われ、主演男優賞を受賞した井浦新、主演女優賞を受賞した前田敦子、作品賞を受賞した入江悠監督らが出席した。

1991年にスタートし今年で22回目を迎えた同映画賞は、財団やNPOではない一個人が主宰する世界唯一の映画賞として知られ、大高氏に賛同する映画のプロフェッショナルたちが選考委員を務め、“ベストテン”と“個人賞”を選出する。大高氏は、「日本の映画賞の大トリを担う役割と勝手に思っている。規制の映画賞に対し、それだけじゃないよという映画賞。一過性ではなく、記憶に残る映画を選考してお届けする」と宣言した。

故若松孝二監督作「11・25 自決の日 三島由紀夫と若者たち」「かぞくのくに」での熱演が評価された井浦には、若松監督作「キャタピラー」で主演を務めた大西信満が花束を贈呈に駆けつけた。井浦は、「とても思い入れのある2つの作品。役柄も作品もとても困難で向き合いがいのある作品だった。若松監督が三島で新に主演男優賞を取らせたいと常々おしゃっていたので、若松監督の縁のある賞でその思いに報いることができたと心からうれしく思う」と胸を張った。また、同じく同作で監督賞を受賞した故若松監督に代わり、「映画の火を消さないように、映画人が一丸となって活動していかなければならない。今こそ若松監督の功績を見直すべきだと思う。この場所は、何度も若松監督の作品と一緒に訪れさせてもらった聖地。若松監督おめでとうございました」と熱い言葉を寄せ、若松監督のトレードマークだった赤いマフラーで監督賞を受け取った。

「苦役列車」での好演が評価された前田は、「映画人に愛される賞をいただき本当にうれしい。まだまだ卵な私ですが、これからも胸を張って『映画が好き』と言えるようにいたい」と決意を新たにした。「AKB48」卒業後、初となる札幌ドーム公演への参加についても、「すごく楽しみです」と笑顔を見せた。「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」で作品賞を受賞した入江監督には、駆けつけた「SR」のキャスト陣がラップで祝福。入江監督は、「プロフェッショナル大賞と聞き、自主出身の僕には一番遠いなと思っていたけど、ここにいるのはみんなインディペンデントの方たち」と“戦友感”を感じていた。

「Playback」で企画・主演を務めた村上淳が新人監督賞を受賞した三宅唱監督の代理で登壇し、「プロとは生きているものをいかに丁寧に扱えるか。これからも“生きの良い”映画、いつまでもフレッシュな映画を作れるよう精進したい」と三宅監督からの手紙を代読。「おだやかな日常」で新進プロデューサー賞を受賞した杉野希妃は、「スタッフみんなで苦労して作った作品なので個人賞をもらうのは心苦しい。持って帰って喜びを分かち合いたい」と語った。

受賞結果は以下の通り。

作品賞:「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」(入江悠監督)
主演男優賞:井浦新(「11・25 自決の日 三島由紀夫と若者たち」「かぞくのくに」)
主演女優賞:前田敦子(「苦役列車」)
監督賞:故若松孝二さん(「11・25 自決の日 三島由紀夫と若者たち」「海燕ホテル・ブルー」)
新人監督賞:三宅唱(「Playback」)
新進プロデューサー賞:杉野希妃(「おだやかな日常」)
特別賞:大谷直子(「希望の国」)
特別賞:銀座シネパトス元支配人・鈴木伸英氏

第22回日プロ大賞ベストテン
1位:「SR サイタマノラッパー ロードサイドの逃亡者」
2位:「アウトレイジ ビヨンド」
3位:「愛と誠」
4位:「おだやかな日常」
5位:「ライク・サムワン・イン・ラブ」
6位:「ヒミズ」
7位:「黄金を抱いて翔べ」
8位:「11・25 自決の日 三島由紀夫と若者たち」
9位:「この空の花 長岡花火物語」
10位:「おおかみこどもの雨と雪」

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