『遠くでずっとそばにいる』の初日舞台挨拶に登壇した倉科カナ

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狗飼恭子の同名小説を倉科カナ主演で映画化した『遠くでずっとそばにいる』の初日舞台挨拶が6月15日に渋谷ユーロスペースで開催され、倉科をはじめ、中野裕太、音楽を手掛けた岩井俊二、長澤雅彦監督が登壇。倉科は「プレッシャーもありましたが、頑張って良かったです」と笑顔で挨拶した。

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本作は、交通事故で記憶を失った女性が、過去と向き合うことで自分を見つめ直していく物語だ。10年分の記憶を失い、頭の中が17歳に逆戻りしてしまうという主人公・朔美を等身大で演じきった倉科は、「どのように役作りをしようか色々と試した。でも、10年分の記憶は朔美にとって、すでにもうないもの。ないものとして、白紙のまま、真っ白で現場に入った」と明かし、朔美が一つ、一つ、感じていくことを現場で肌で吸収していくようにしたと言う。演じた役柄にちなみ、「無くしたい記憶はありますか?」と聞かれた倉科は、「恥ずかしい経験もあるので、たくさんありますね。でも、私はストレスが溜まらない体質で。嫌なことはどんどん忘れていくんです」と笑顔を弾けさせた。

岩井俊二は、自らの作品以外で初めて長編映画の音楽を手掛けた。岩井は「長澤監督とはラジオ番組を一緒に立ち上げた仲間で。10年以上、親交が続いていた。そんななか、長澤監督から『岩井さんに音楽を発注しても良いですか』と言われて。発注が来たので、受注したんです(笑)」と参加までの経緯を教えてくれた。さらには、「映像を見ながら自然に出てくるものを音にした。僕が音楽で描きたいと思っていた“記憶”をテーマにした映画だったので、ぐっと入り込んで気持ち良かった」と晴れやかな表情を見せていた。

メガホンを取った長澤監督は、「2009年から取り掛かり、やっとここに辿りついた」と感無量の面持ち。「秋田で撮影をしていますが、秋田市の方々に支えられてできました。岩井さんや色々な人の力があって、今日ここにいられて幸せです」と喜びのコメント。岩井も「じんわりと記憶に残る映画。ゆっくり、じんわりと噛み締めてほしい」と心を込めてアピールしていた。【取材・文/成田おり枝】