金額を下げて集中投資が◎

債券とコモディティ(商品)を除いて国内外の株も不動産もすべて値上がり傾向にある。そのため、「投資対象を分散しても効果が期待できない」と藤川さん。そこで現状に合ったリスクコントロール手段として、?投資金額を下げる、?投資期間を1年程度に短縮することを勧めている。「とはいえ、下りる判断は難しいことを覚悟してください」。

分散投資よりも集中投資が吉。日本株にチャンスあり

リスクにさらす金額を下げること、それが最強のリスク分散になる。たとえば、これまでは資金が1000万円なら、投資には700万円を回してリスク分散すればよかった。今は400万円に抑えて値上がりが期待できる資産に集中投資して700万円投資と同じ利益を狙う形だ。その代わりリスクは金額でコントロールする。それが藤川流だ。

では、どこに集中投資すればいいのだろう。日本株か海外株か。「日本株にチャンスがあると思いますね。なぜなら、ドルベースで見るとまだ割安だからです。海外投資家はドルベースで見るので、この円安によって日本の資産が安く映る。ドル/円が105円、110円となったとき、世界のお金が集中して吹き上がる可能性がありますよ」

予備校講師の林修先生の言葉を借りれば「いつ買うの?今でしょ!」

上昇相場は2〜3年続く

相場の上昇はいつまで続くのだろう。過去の例から推測すると「2〜3年続きそう」と藤川さん。前回は2001年から始まった金融緩和が引き金になり2006年から2007年にかけてミニバブルが起こった。今回の金融緩和は2009年に始まっているので2〜3年。「ただし同じリズムを刻むとは限りませんよ」

上昇相場に乗る投信BEST5



まだ上がっていない投信BEST5



※データはすべて2013年3月末現在。ランキングは2013年1〜3月の3カ月間の騰落率をもとに、純資産総額が100億円以上のファンドの中から算出。分配金利回りは2013年の年率換算。販売手数料は税抜きで上限を記載。出所:リッパー・ジャパン

藤川 太
家計の見直し相談センター

個人向け相談サービスを展開。著書に『1億円貯める人のお金の習慣』(PHP研究所)など。



この記事は「WEBネットマネー2013年7月号」に掲載されたものです。