JR東海、南海トラフ巨大地震の津波避難対策で「津波危険予想地域」を見直し

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東海旅客鉄道(JR東海)は12日、5月30日に公表された南海トラフ巨大地震に伴う津波浸水想定域図(愛知県)を踏まえ、同社の「津波危険予想地域」を7月末に見直すと発表した。新たに愛知県内の東海道線および武豊線の4区間約5キロメートルを追加する。

今回追加される区間は、東海道線が逢妻〜大府、大高〜熱田の2区間約3キロメートル、武豊線が尾張森岡〜緒川、乙川〜半田の2区間約2キロメートル。これらの区間には「津波警標」を設置するとともに、「津波避難地図」を作成して乗務員に常時携帯させる。なお、東海道新幹線に対する津波危険予想地域の指定はない。

同社はこれまで、自治体によるハザードマップを基に津波到達が予想される地域を津波危険予想地域に指定。現在の津波危険予想地域は、静岡県内の東海道本線が吉原付近や由比付近など約23キロメートル、三重県内の関西本線が弥富〜河原田約17キロメートル、参宮線が宮川〜鳥羽約15キロメートル、紀勢本線が下庄〜徳和、梅ケ谷〜新宮約91キロメートル、名松線が松阪〜伊勢八太約5キロメートルの合計約151キロメートルとなっている。

津波警報発令時には、同地域内に新たに列車を侵入させないようにするほか、指令による指示または乗務員の自主判断により乗客を誘導するよう指導。また、地震等により停車した際には、運転士の安全確認により、津波の恐れのないところまで迅速に列車を移動させることを明確にしている。

同地域内の線路には、約100メートルごとに避難場所までの方向を示した「津波警標」を設置。地域内を乗務する全ての乗務員に避難場所やルートを示した「津波避難地図」を常時持たせているほか、全編成に「発電機能付き携帯ラジオ」を搭載している。現在は全編成に「避難橋子」の備え付けを進めている途中で、津波避難に対応した「避難場所案内図」も地域内の全駅に掲示する予定だという。