MEG
2002年メジャーデビュー。国内でのワンマンライブツアー、「SUMMER SONIC」の他、フランス・パリ「JAPAN EXPO」にも出演。2010年秋から国内での活動を休止してフランスを中心に活躍し、2012年より国内で活動再開。音楽以外にもファッションブランド「CAROLINA GLASER」のメインデザイナー、コスメブランド「baw」のディレクター、多くの雑誌の表紙を飾るモデルなど、東京カルチャーの代表的なファッションアイコンとして活動中。

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歌手でデザイナーでもあるMEGが、6月5日にシングルMEG ZOMBIES「KISS OR BITE」、MEG「SAVE」をリリース。同時に展開しているブラウザゲーム、ファッション通販サイト、カードゲームともリンクして、ゾンビをおしゃれに再解釈している。なぜゾンビがテーマにしたのか? ゾンビはファッションになるのか? 実際に話を聞いてきました。

――ジャケットもミュージックビデオも、血も肉も出てないのにゾンビとわかったので驚きました。

今回の作品はSNS等で「聴いてください」って広がっていく部分もあったので、血やキズをつけたり肉片出したり人を殺したりすれば、もっと誰が見てもゾンビってわかるんですけど、そこは、うちのお母さんみたいなヒトがいきなり観ても大丈夫なものにしたいっていうのがあって。だからそういうのは使わずに、服の質感とか洋服の素材、髪の毛の動きとかポージングで表現したいというのには、こだわりました。

――今回ゾンビをテーマにされたのはどうしてなんでしょうか?

去年末に、アルバムをリリースしたあと、来年何をやろうか!というときに、制作チームから「ゾンビ」と「RPG」というテーマが出てきたんです。わたしも最初「ゾンビか!」と思ったんですけど、RPGを軸におくとそれだけじゃない音楽にのせる心情というか、人間ドラマだとかそういうところから広がりが見えそうで、今回のジャケットになっている戦士とゾンビのアートワークもなんとなく浮かんだので「じゃ、やってみよう」ということで。

――アートワークが決め手だったんですね。

わたし、音楽作るときって一番最初にジャケットを撮るんですよ。曲をあげるのと同時進行で。順番にいうと、楽曲の打ち合わせをして、先にジャケを撮ってからレコーディングして、それが終わったらミュージックビデオの撮影して、その間にデザインや校正、ギリギリ入稿みたいなかんじで。

――今回はさらにブラウザゲームの「MEG THE WORLD」と、ファッション通販サイトZOZOTOWNとコラボした「ZOMBIES TOWN」もありますね。どういった順番で進めていったんですか?

ほとんど全部、同時進行です。

――え? 全部ですか?

そうですね、いつもそうなっちゃってるだけなんですけど (笑)。ジャケットを撮った後、レコーディングや音の完成作業とか、ミュージックビデオ、「MEG THE WORLD」も「ZOMBIES TOWN」も特典のカードゲームも全部が同時進行で、しかもけっこうタイトで。

――すべてMEGさんがディレクションしてるんですか?

スタッフはいろいろ別なんですけど、それぞれのチームにまずアイデアを投げて、それの戻しがまた一斉にわたしの所に集まってきて、その中からどう組み立ててチョイスしていくかっていうやり方で。なんだか好きにやらせてもらえてるので、すごくおもしろいです。

――私は「MEG THE WORLD」でこのプロジェクトのことを知ったんですけど、ゾンビ映画にはあまりないタイプの女の人視点なのがすごく新鮮でいいなと思ってて。

ゾンビになりかけてるのに、彼に会いに行かなきゃ、プレゼントあげなきゃみたいなところですかね。

――1st STAGEはゾンビになりかけの女の子、2nd STAGE はゾンビを倒す女戦士が主人公でした。シナリオをご自分で書いていたりとか?

2nd STAGE だけ、少し。最初は、登場人物が主人公の女戦士と先輩の2人だけで、覚悟が決まらない主人公が先輩に怒られて戦う決意をする話だったんですけど、なんかどうしても動機が感じられなくて。先輩と話しただけで気持ちが変わるんだったら、最初から葛藤もしないんじゃないかなと思って。

――確かにそうですね。

それで何かないかって考えてたときに、カードゲームで盾を持ってるイラストがあがってきたんですけど、その盾の柄がさびしかったからネコを模様を描くことにして、その時たまたま打ち合わせしてたビデオのイメージラフ案にも猫の写真がのってて。だったら、ネコのキャラは共通でゲームでも使えば繋がるか、とふと思って。

――ネコお好きなんですね。

はい、小さい頃から黒い猫を飼ってて、一番の身内なんです。ライブにもダンサーとして巨大化して出てるので、ファンのみなさんもご存知なんですけど。それで「ゾンビも噛むけど、うちの猫もけっこう噛みますよ!」って監督にかけあってPVに入れてもらったんです。もしうちの猫がゾンビになったら、と想像したら、わたしはたぶん殺せないんですよ。それでゾンビになった飼い猫が逃げて他の人をゾンビにしてしまったら、その時にやっと彼女の中で何かが変わるんじゃないかなと思って、シナリオに反映させました。

――子供もリンクしてましたね。ゲームに出てくる人間の子供と、プロモーションビデオの最後のゾンビの子供。

ゲームでゾンビを殺す決意を固めてやっつけていくけど、救えなかった子供のことを思い出して、最後はやっぱり殺せなくなっちゃう。そういう切ない展開が隠れています。

――切ないゾンビものは私も大好きです。ゲームのグラフィックも、懐かしいデザインでした。でも8bitって書いてありますけど、実際はスーパーファミコンくらいじゃないですか?

そうなんですよ。プロットはほんと8bitだったんですけど、それだとファッションのディテールがつぶれちゃうんで。その頃ZOZOTOWNのコラボもどういう企画内容で提案しようか考えてた時期だったから、もしこの頭の中のイメージで企画が決まったときに洋服がきちんと見えるように、グラフィックの方向性をあらかじめ変更しておいてもらいました。

――今回はファッションも重要な位置を占めてますね。ファッション通販サイトZOZOTOWNとコラボした「ZOMBIES TOWN」では、おしゃれなショップ店員の方々がゾンビになった写真をたくさん投稿していてびっくりしました。あれはどうやって進めたんですか?

私自身、ゾンビがだんだん好きになっていたので、ゾンビ的なアイテムが気になってきて色々集めてるうちに、あ、これ組めるな、と思ったんです。それでわたしがゾンビコーディネートしたサンプルを、各ショップにお渡して。ゾンビ度高、中、低の3パターンで、このうちのどれでもいいです、って。ゾンビ度低いのはポーズだけ。中くらいはファッションとヘアメイクもゾンビっぽく。高は雰囲気まで含めて、結構いってるかんじで。

――「え、ゾンビ?」と引かれたりしませんでした?

いえ、逆に最初に考えていたよりも、最終的にはたくさんのところが参加してくれました。普段そういう企画に参加しないブランドさんも結構ノリノリで参加してくれて。ゾゾさんが感動されていて、そのことがすごく嬉しかったです。

――ゾンビとファッションについてもう少しお聞きしたいんですが、ゾンビ的なアイテムってどういうものですか?

わたしの解釈で今パッと思いつくのは、血が流れてるみたいに溶けてるようなメルティモチーフ、それと、手の跡のプリントTとかですかね。ゾンビが建物のドアとかガラスを叩くと擦ったみたいな手形がつくじゃないですか。あれが背中にプリントされていたりとか。ゾンビをテーマにして作られてるわけじゃないとは思うんですけど、海外のブランドでたまにあるんですよ。

――ホラー映画よりのモチーフですね。

あとは洋服の加工でいうと、ダメージじゃなくてクラッシュ。何回も使い込んで擦れたキズじゃなくて、アクシデント、たとえば車に轢かれて破れたみたいな穴の空き方。そのあたりですかね。

――なるほど。ファッションの視点からゾンビ映画を観たときに、何か傾向ってありますか?

少し昔のゾンビだと、墓場から這い出してくるイメージがありますよね。墓場系ゾンビっていうか。わたしも昔はそれしか思いうかばなかったんですけど、最近の作品とかを観ていると昨日まで人間だった人がゾンビになってるシーンのほうが印象強くなってきている気がして。

――確かに時代を追うにつれて感染スピードは上がってきてますね。

墓場系ゾンビは昔っぽいファッションの、土から出てきたときについた汚れだとか、生地が古くなったことでのほつれとか、ダメージですね。洋服の色も、後染めだったり、グラデーション染めだったりで作るようなヴィンテージ感はマストで。最近まで人間だったゾンビは、さきほど言った、急な動きで破けたクラッシュやカット加工とか、ウォッシュで出すにじみとか、色や柄も今の縫製やプリント技術でできるようなカラフルなものまでもっと幅広いんじゃないかと思います。

――「ZOMBIES TOWN」でも、人によってもゾンビコーディネートの解釈はさまざまでした。ゾンビといえば、黒、グレー、という色合いの人から、メイクや血糊やキズまで含めた本気の人まで。

いろいろな時代のゾンビがいるから、みんながそれぞれイメージするゾンビも違っていて、それがゾンビのファッションのバリエーションになっているんだと思います。それは、わたしもすごくおもしろかったです。

後編では、今回テーマになっているゾンビについて、MEGさんが観た映画や今回の設定についてお聞きします。(tk_zombie)

2013.06.05 COME OUT
New Single
【初回限定盤】
MEG ZOMBIES+MEG (「KISS OR BITE+「SAVE」)
品番:KICM-91451〜2
価格:¥1,800(税込)

MEG ZOMBIES「KISS OR BITE」

品番:KICM-1451
価格:¥1,000(税込)
M1:KISS OR BITE  
(作詞:藤林聖子 / 作曲・編曲:TeddyLoid / guitar:NARASAKI)
M2:グラジオラス―夢ならいいのに―
(作詞・作曲・編曲:三浦康嗣(□□□))
M3:KISS OR BITE [off vocal ver.]
M4:グラジオラス―夢ならいいのに― [off vocal ver.]

MEG「SAVE」

品番:KICM-1452
価格:¥1,000(税込)
M1:SAVE ( 作詞:MEG  / 作曲・編曲:横山 克 )
M2:ワスレナグサ―夢をみていた―
(作詞・作曲・編曲:三浦康嗣(□□□))
M3:SAVE [off vocal ver.]
M4:ワスレナグサ―夢をみていた― [off vocal ver.]