”アベノミクス効果”は今年度限り!? 2014年度は反動減でゼロ成長に--日本総研

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日本総研は10日、2013年1〜3月期の国内総生産の結果を受け、レポート「2013〜2014年度日本経済見通しシリーズ」の改訂版を発表した。それによると、2013年度の実質成長率は前回と同ポイントの前期比2.6%増、2014年度は同0.4%減から0.5ポイント改善し、同0.1%増と予測している。

緊急経済対策の進捗については、独立行政法人などが民間企業を契約を交わす「実施」段階を控えている事業が、5月中旬時点で2割残っていること、建設技能労働者の需給状況が、4月に震災直後と同水準まで不足感が増大していることなどを踏まえ、公共投資顕在化の想定パスを「より緩やか、かつ長期にわたる」に変更。その他の重要項目の見通しについては、「大きな変更はなし」とした。

今後の経済見通しに関しては、2013年度前半は、緊急経済対策の本格的な進捗に伴う公共投資の押し上げ効果が前回より縮小するものの、米国での堅調な経済成長や2012年秋以降の円安を背景に輸出環境が改善すること、業績回復や企業マインドの改善により、企業の設備投資スタンスが徐々に強まることなどを受け、内外需ともに景気を押し上げる成長パターンが定着すると予測している。

2013年度後半は、消費税率引き上げを前にした耐久財消費や住宅投資の駆け込み需要も加わり、成長率が加速した結果、2013年度の実質成長率は前期比2.6%増となると見込んでいる。

2014年度入り後は、消費税引き上げ後の反動減と、公共投資の押し上げ効果剥落による「2重の反動減」が景気を下押しし、4〜6月期の実質成長率は前期比6.1%減の大幅マイナスとなる見通し。その後は海外景気が底堅く推移するほか、金融緩和などを通じた円安が引き続き輸出環境の改善に寄与することから、持ち直すと見られる。

2014年度後半は、回復軌道に戻るものの、年度前半の落ち込みが影響し、2014年度の実質成長率はほぼゼロ成長の0.1%増となると予測している。

物価については、根強いデフレ圧力により、上昇ペースはゆるやかとなる見込み。日銀が物価目標の達成が困難と見た場合、2014年度後半にもマネーや株価を刺激する追加緩和策を打つ可能性もあるとしている。