これまでアベノミクス効果で一本調子で株価が上昇していたが、5月以降、市場の乱高下が続いている。ここからの株式投資で注目すべき業種は何か。22年間株式市場で勝ち残ってきたカリスマファンドマネジャー、レオス・キャピタルワークス取締役の藤野英人氏が解説する。

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 これからどんな業種に注目すればいいのか。実際、アベノミクスで「上がる株」は、その時期によって“旬”が移り変わっている。

 大きく分けると、昨年11月後半から始まった「第1期」は、トヨタ自動車に代表されるような輸出関連の超大型株が復活し、相場の主役となった。

 続いて2月後半からの「第2期」は、内需関連へと物色が移り、ユニクロ(ファーストリテイリング)やニトリなどのデフレ関連銘柄のほか、金融緩和期待からノンバンクや不動産、REIT(不動産投資信託)、さらにはバイオ関連なども急騰している。

 そして4月後半から始まった「第3期」では、内需系の「準コア銘柄」へと物色対象が広がりつつある。

「準コア銘柄」とは、これまでのデフレ局面で勝ち組とされてきたコア銘柄に準ずる周辺の銘柄群であり、個人消費の高まりに伴ってそれら企業の業績向上にも期待が高まっているのだ。

 具体的な銘柄でいえば、衣料ならユニクロに加えてユナイテッドアローズなどが注目されつつある。外食ではすき家(ゼンショーホールディングス)、サイゼリヤからサンマルクホールディングスなど、あるいはハンバーガーチェーンでも日本マクドナルドホールディングスからモスバーガー(モスフードサービス)などへのシフトが始まっている。

 このように同じ業種のなかでも物色対象が循環的に広がっているため、投資対象となり得る銘柄が格段に増えているのだ。かつ準コア銘柄というのは、過去5〜10年にわたってフォーカスされてこなかった分、株価も割安といえ、業績の急拡大に伴って上がる時は一気に急騰することも期待できる。

 それだけの広がりを見せる内需の「準コア銘柄」を探すことは、実はさほど難しいことではない。自分がいままで買い物や食事をしてきたところがコアだとすれば、それ以外にどこで買ったり食べたりしようとしているのか。そこで思いついた先の利益水準の向上が見込めれば、準コアとなり得るだろう。ぜひご自身でも考えてみてほしい。

※マネーポスト2013年夏号