震災で取り残された犬や猫などのペットはいったいどうなっていたのか?/[c]宍戸大裕

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感動を誘う作品の中でも、鉄板のジャンルの一つとしてお馴染みなのが動物ものだ。数々の犬映画や猫映画が製作され、テレビでも動物番組は多数放送されている。そんななか、一風変わったドキュメンタリーとして話題を呼んだ映画が公開されていたのをご存知だろうか?

【写真を見る】決して他人事ではない現実が映し出される

その映画とは、2009年に公開された『犬と猫と人間と』という作品。“ペット大国”と呼ばれる日本で、1日当たり1000匹近くの犬猫が殺処分されている悲惨な現実を見つめており、完成までに4年が費やされている力作だ。テーマがテーマであるだけに、辛く重苦しい作品にも仕上げられそうなものだが、どこかほのぼのとした雰囲気の内容と、情に訴えた“かわいそう”で片付けない、真摯な姿勢が口コミで評判となり、今年に入っても未だに自主上映会が開催されているほどの人気作となっている。

そんな前作から4年、『犬と猫と人間と2 動物たちの大震災』が6月1日より公開中だ。タイトルに“2”と銘打ってはいるものの、単なる前作の続編ではなく、今回は東日本大震災で被災した動物たちが描き出される。原発事故によって立ち入り制限区域に取り残された犬や猫、それに牧場の牛たちなど、報道などでぼんやりとしか知られていなかった動物たちの現状が、温かく映し出される。

前作の監督を務めた飯田基晴監督がプロデューサーとして製作を指揮し、宮城県出身の若手監督・宍戸大裕がメガホンを取って、600日にわたって撮影された本作。これまで震災を取り上げたドキュメンタリーや劇映画はあったが、ここまで動物に寄り添った作品は恐らくまだないだろう。独自の視点で切り取られた映像には、動物を飼った経験のある人なら、誰もが本当の絆とは何なのかを考えさせられるはずだ。震災がテーマとなっているとはいえ、前作同様、変に構えず観賞してみてほしい。【トライワークス】