『日本の悲劇』より
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 年金不正受給事件をモチーフにした映画『日本の悲劇』(8月31日公開)の予告編が10日、初披露され、病で余命いくばくもない父親役の仲代達矢と、父の年金を頼りに生活する息子役の北村一輝の衝撃的な熱演ぶりが明らかになった。


 「このまま死なせてくれ」と悲痛な思いを訴える父親の弱々しい声が響く映像冒頭。妻に先立たれ、大病に冒された父は、扉を固く閉ざした部屋から一歩も出ないことを決意する。一体、何のためなのか? 


 不穏な空気が漂う中、妻と子どもに見放された息子が「もうやめてくれよ頼むから、もう」と父に懇願。真っ暗な画面に息子を演じる北村の、聞いたこともないような切実な叫びがこだまする……。


 仲代と北村の表情や言葉が胸に迫り、他人事ではないと思わされる本作。小林政広監督は「遺書を書くような気持ち」で脚本を書き上げたといい、家族の崩壊から「無縁社会の深淵」を映し出す。北村ふんする息子の妻を寺島しのぶ、母を大森暁美が好演。


 家族が幸せだった時代の描写はカラーで、崩壊していく姿はモノクロという陰影のついた手法にも注目だ。(編集部・小松芙未)


映画『日本の悲劇』は8月31日よりユーロスペース、新宿武蔵野館ほか全国順次公開