地元スーパーとの販売提携の調印式で握手する阿古哲史社長(右)=2012年11月【撮影/木村文】

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朝日新聞のマニラ支局長などを経て2009年に単身カンボジアに移住、現地のフリーペーパー編集長を務めた木村文記者。今回は、カンボジアのスーパーと提携して、日本の果物や野菜の製造、販売を始めたベンチャー企業の取組をレポートします。

ミカンにイチゴ……日本の果物がカンボジアのスーパーに並んだ!

 和歌山県産の温州ミカン、奈良県産の柿や高級イチゴ。南国では見かけることがほとんどない日本の果物が、カンボジアのスーパーなどに並んだ。木箱に詰められ、一個ずつ丁寧に並べられたイチゴ「明日香の珠玉」、一個ずつ丁寧に包装された高級柿「霧朱宝」。見た目にも美しい商品を買っていくのは、日本人だけではなく、カンボジア人の富裕層が目立つという。

 こうした流れを背景に、「日本品質」の野菜を生産、販売しようと、大阪の農業ベンチャーがカンボジアに進出、首都プノンペンに店舗を展開する地元資本のスーパーマーケットと販売契約を結んだ。

 この企業は大阪府中央区に本社を置く「ジャパン・ファームプロダクツ(以下JFP)」(阿古哲史社長)。2012年4月にカンボジアに現地法人を設立し、カンボジアでの野菜栽培に着手した。プノンペン郊外にある約30アールの自社農園の土壌改良から始め、動物性・植物性の自然肥料を使ってオクラや葉物野菜などを栽培している。

 これらの野菜を販売するのは、カンボジア資本の「ハッピー・ファーム」。「安全な食を提供する」とのコンセプトのもと、自社農園のほか、養鶏や養豚も手がけ、生産から加工、輸送、販売までの流通経路を一社で管理するシステムをつくった。2011年に1号店をオープンし、現在はプノンペンの高級住宅街などに5店舗を展開する。

 ハッピー・ファームのフイ・ビラック代表は、JFPをパートナーに選んだ理由について、「欧州や中国の会社からも販売契約の話はきたが、日本の会社を選んだ。私たちの使命は、国内の農業・畜産業を盛り立て、安全で質のよい農作物を責任をもって生産・販売すること。そのためには、信頼の高い日本ブランドの力が必要」と、話している。

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