日本の軍事問題を扱う月刊誌・軍事研究の6月号は、「国産のP−1哨戒機が3月に、正式に厚木基地に配備された。P−1は世界最先端技術を搭載した哨戒機であり、さらに対艦・対地ミサイルを搭載でき、爆撃機に匹敵する能力を持つ。中国海軍は、P−1を天敵と見なす可能性がある」と報じた。中国網日本語版(チャイナネット)が報じた。以下は同記事より。

 力強いエンジンとFBL(フライ・バイ・ライト)システムにより、P−1は世界で飛行性能がもっとも優れた哨戒機になった。その巡航速度は時速833キロに、実用上昇限度は1万3520メートルに達し、P−3Cをはるかに上回るばかりか、米国の次世代哨戒機のP−8を上回る。これによりP−1は任務区域に迅速に駆けつけ、より長時間の滞空が可能となる。

 P−1はアクティブフェイズドアレイを採用したHPS−106型レーダー、パッシブ・アクティブのソノブイ、海中の雑音と深海の目標物を捕捉するためのソナーを搭載できる。

 P−1はさらに国産のHQA−7型音響処理装置を搭載し、各種音響信号を分析できる。この先進的な処理装置は、静音潜水艦への対応能力を高め、船員の業務の負荷を軽減できる。

 P−1は魚雷、深海爆弾、航空爆弾、ASM−ICやAGM84などの対艦ミサイルを搭載でき、さらにAGM−65「マーベリック」空対地・空対艦ミサイルを搭載できる。機内の弾倉には8発の魚雷を搭載でき、翼下には計12カ所のハードポイントがある。

 P−1の就役により、海上自衛隊の対潜・対海巡視能力が大幅に引き上げられるだろう。中国は現在、日本の重大な脅威となっている。中国は潜水艦の実力強化を急いでおり、総規模が60隻に達している。1990年代以降も中国は潜水艦の追加を続けている。新型潜水艦は静音性が優れ、日本は新型潜水艦の十分な音響資料を獲得していない。

 P−1はP−3Cが捕捉できない音響を捕捉できる。例えば魚雷発射管を開く音、舵を切る音などを捕捉でき、さらにより広範囲な周波数の雑音を処理できる。これは中国の「商級」、「元級」などの新型潜水艦への対応に役立てられる。(編集担当:米原裕子)