ヒロイン役の瀧本美織と鈴木プロデューサーが会見に登壇

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宮崎駿監督の『崖の上のポニョ』(08)以来5年ぶりの監督作『風立ちぬ』(7月20日公開)の中間報告会見が、6月6日に都内で開催。ヒロインの声優を務める瀧本美織と、スタジオジブリの鈴木敏夫プロデューサーが登壇した。会見では、西島秀俊、西村雅彦、風間杜夫、竹下景子志田未来、國村隼、大竹しのぶ、野村萬斎、スティーブン・アルパート(元スタジオジブリ取締役)ら豪華声優陣も発表された。

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零戦の設計者・堀越二郎と、文学者・堀辰雄。同時代に生きた、ふたりの実在の人物を融合させたひとりの主人公“二郎”の半生と切ないロマンスを描く本作。瀧本をヒロイン里見菜穂子の声に推薦したのは、高畑勲だったと鈴木プロデューサーは語る。瀧本は、初めて宮崎駿に会った時の感想について「ひと目見ただけで胸いっぱい。とても元気なおじいさまで。こんなことを言ったら失礼ですが、生き生きしてらした」と感激しながら語った。

劇中ではキスシーンもあり、瀧本は主人公・堀越二郎役の庵野秀明と共にアフレコを行ったそうだ。「そういう大人の恋愛って(今までのジブリ作品では)なかったかもと思いました。緊張するかもと思っていたら、庵野さんとご一緒させてもらって、すんなりキスをしました。あまり照れがなかったです」。ただ、庵野秀明と宮崎駿のふたりが指示を出すので困ったと苦笑いしていた。

本作では関東大震災や不況など、今を投影したような内容も描かれるが、それについて鈴木プロデューサーは「実は、地震のシーンまでを描き上げたのが、2011年の3月10日でした。その翌朝、震災があり、さすがに悩み、ふたりで何回か話しました。でも、事実に手を加えるのは違うんじゃないかと。それでそのまま行こうと。映画は時代を映すし、時代が映画を作る。でも、そういことで、作品がぶれては行けないと思った」と力強く語った。

また、会見では、本作がモノラルの映画となり、戦闘機などの効果音を人間の肉声で録るという斬新な試みについても発表された。鈴木プロデューサーが「これは宮さんの遺言になるんじゃないか」という意味深発言も気になる『風立ちぬ』。高畑勲監督作『かぐや姫の物語』(秋公開)も合わせ、2013年はジブリイヤーとなりそうだ。【取材・文/山崎伸子】