5月の「中小企業金融円滑化法」関連の倒産、4カ月連続で最多更新

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東京商工リサーチはこのほど、「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産動向に関する調査結果を発表した。それによると、2013年5月の「中小企業金融円滑化法」に基づく貸付条件変更利用後の倒産(以下、「金融円滑化法」関連倒産)は、単月としては過去最多の44件となった。

5月の「金融円滑化法」関連倒産は、前年同月比で21件増、前月比で3件増加した。関連倒産は今年2月以降、4カ月連続で単月最多を更新し続けている。

5月の負債総額は前年同月比65.6%増の209億3,200万円。負債10億以上の大型倒産が5件(前年同月3件)発生したことが影響したと考えられる。

産業別の関連倒産件数を見ると、製造業が16件(前年同月4件)で、2013年3月と4月の12件を上回り今年最多を更新。以下、建設業が8件(同5件)、卸売業が8件(同8件)、小売業が7件(同2件)と続いた。従業員数別に見た場合、5人未満が前年同月と比べて2.5倍の15件(同6件)。小規模企業の倒産が目に付くものの、20人以上50人未満も前年同月比150.0%増の10件(同4件)と大きく増加した。

2013年1〜5月の「金融円滑化法」関連倒産は、累計185件。産業別に見ると、製造業が前年同期比163.6%増の58件(前年同期22件)と、全体の31.3%を占めた。次いで、建設業が同37.9%増の40件(同29件)、卸売業が同61.1%増の29件(同18件)、サービス業他が同81.8%増の20件(同11件)、小売業が同70.0%増の17件(10件)、運輸業が同1100.0%増の12件(同1件)となった。

原因別に見た場合、最も多かったのは「販売不振」で前年同期比92.4%増の102件(前年同期53件)。また、「既往のシワ寄せ(赤字累積)」も同131.5%増の44件(同19件)と大幅に増加した。同社は「業績回復のテンポが鈍く、息切れする企業は増加している」と分析している。

累計形態別では、「破産」が122件(前年同期56件)で最多となり、全体の65.9%に上った。一方、再建型の「民事再生法」は9件(同10件)と前年同期を下回った。「金融円滑化法に基づく貸付条件変更を利用した企業の中では、長い業績不振から抜け出すことができず、事業継続を断念するケースが多い」(同社)と推察される。

従業員数別に見ると、5人未満が前年同期比226.3%増の62件(前年同期19件)、5人以上10人未満が同35.4%増の42件(同31件)となった。これらを合わせると、従業員10人未満が104件(同50件)となり、小規模・零細企業が全体の約6割を占めたことがわかった。