スタッフがたくさんいると仕事が細分化されるのはいいが、それだけヒマな時間も増える。ヒマを持て余すと職場内いじめに生きがいを見出す人も出る。万物はうつろう。渦中から身を引いて他人ごととして自分を見ることができるようになったら、ゲーム感覚で参画してみたい。ダコ編集部ですか? 「傍(はた)を楽(らく)にするのが働(はたら)くこと」と、みんなコキ使われています(写真はDACO編集部の社内風景)【撮影/『DACO』編集部】

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バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく日本人からの質問に答えます。

読者からの相談:タイ人スタッフに嫌われている
(前略)タイに30年住んでおります生粋の日本人です。
 今、新しい職に就き、(中略)自分の子どもくらいの若さのタイ人たちの中で働き始めました。(中略)1カ月たってもこの雰囲気になじめず、(中略)私をあまり受け入れてくれていないことがミエミエなのです。
(中略)できるだけ馴染もうと、こちらから声 をかけたり、お菓子を買っていったり、努力をしていますが、経営者がいるときだけよい顔をしながら、その人が席を外したとたん、私に対する態度が180度 変わります。
(中略)事態は悪化し、私には仕事を回さない、私がするべき仕事も「マイトン・タム(やらなくていいよ)」とか「マイペンライ(いいからいいから)」と言って自分たちでしてしまう、私抜きでおしゃべりをする、私が何かすると嫌味を言う、という毎日です。
 あとから入ってきた歳食った外国人が、今まで頑張ってきた自分たちよりも上司に認められ、何倍もの給料ももらって、自分たちよりも優遇されていると思えば、私も反対の立場だったらそうなってしまうかもしれません。
(中略)ここで挫けてはいけない、経営者の期待に答えなければ、と思って毎日頑張って出勤しているのですが、これは時間が解決してくれることなのでしょうか。
 家族はタイ人なので、タイ人のことはよく理解していると、自負しております。
 あっ、最後に伝えておきますが、ここは若い女性だけの世界、そして私も女性です。経営者も女性です。(後略)(匿名希望)


【ブンからの回答】

ゲーム感覚で対応して!

 問題の原因が偏狭なタイ人スタッフにあるのならば時間は解決してくれません。どうでしょう。ひとつ、義務ではなくゲームだと思って以下を試みてみませんか。

?プロジェクトが成功したらタイ人スタッフに、「タイ人スタッフのおかげでうまくいきました。ありがとう。経営者にもそう報告しておきました」と告げる。

?ついでに、経営者に特別に報奨金を出してくれるよう頼んでおいた、と告げる。社員はあなたという人は自分たちの気持ちを汲んでくれる人だと急接近してくるはず。

?あなたはまだ新入りなわけです。社員を部下としてではなく、まずは友達として接してみては? プロジェクトは「みんなのおかげで成功した」と思えば、それはスタッフに伝わる。 

?物事を押し付けず、とことん話し合う。勤務態度が悪いなら、なぜそうなのかを話し合う。
 
?新しい職場ではタイ人のほうが仕事を知っていることを知る。

?経営者と話す機会をつくり、彼女があなたになにを期待しているか、あなたの仕事の責任の範囲を具体的にはっきりさせてもらう。今の社員の態度を経営者に話すのは、あなたの能力不足と思われるかもしれないので得策ではない。

具体的戦術は?

 私たちタイ人は、競争や辛いことを我慢して、切磋琢磨し結果を出す人種ではありません。それより「助け合う、慈しみ合う」ことを優先させます。

 具体的戦術を伝授しましょう。職場のタイ人に対して、あなた が個人レベルでどんな付き合いをすればいいかを書きます。なんでそこまで!と思うかもしれませんが、これもゲーム感覚でやってみてください。

演技も管理者の実力

?タイ人スタッフは、あなたが彼女らのことを監視して、経営者に告げ口すると思っている。

?よって、あなたがスタッフの味方と信じさせるためにも、彼女らと同じレベルで話を合わせる。高尚なマネージメントの話などもってのほか。新米のクセに賢いところを見せつけたいのねと思われるだけ。

?彼女らの中心人物に接近する。なぜその人が慕われているのか観察する。

?賢くないフリをするように努める。何かにつけ「知らなかったわ〜」「教えて〜」「へぇ〜」「どうしてどうして」と聞くようにする。賢ぶるとゴシップのネタにされる可能性が高くなる。

?人より30分早く出社する。仕事前に、早目に来たタイ人スタッフとコーヒーを飲みながら世間話などしやすいし、また仕事前のプライベートな時間で、そのスタッフが何に興味があるかわかることも。 

 以上です。うまくいくような気がしませんか? 興味があるのでぜひ結果を教えてください。

(文・撮影/『DACO』編集部)