お金の先読み・裏読み・耳寄り情報ゲット!ビジュアル重視で追いかけた、今月のスクープ情報満載。経済・政治・税金…etc.旬のニュースを切り取ります!


金融界が「また、銀行叩きが始まるかもしれない」と怯えている。

平成の「徳政令」といわれた中小企業金融円滑化法(以下、円滑化法)が3月末で終了した。昨年9月末までに同法に基づき貸し付け条件の変更を申請したのは、約400万件。このうち9割以上が承認され、適用を受けた債務総額は約100兆円という驚愕の数字だ。

時限立法でありながら2度の延長が行なわれた円滑化法の終了で、「円滑化適用企業の大量倒産を生む」との疑心暗鬼が芽生え、金融庁は早々に「円滑化法の期限到来後も金融庁のスタンスは変わらない。金融機関もスタンスを変えることなく、これまで通り貸し付け条件の変更等、円滑な資金供給に努めるように」との方針を打ち出した。

さらに金融庁は、金融機関に対して、?瀕死の状態の企業〞にまで運転資金を融資するように迫っている。

加えて、安倍晋三首相が打ち出したアベノミクスにより、黒田日銀総裁が「異次元の金融緩和」を実施した。金融緩和が実体経済に働きかけ、景気回復によるデフレ脱却と企業業績の改善による税収の増加――というシナリオだ。

しかし、これまで継続されてきた金融緩和策でも資金需要が生まれなかったのは厳然たる事実。異次元緩和後も過去最高を更新し続ける日銀の当座預金残高がそれを証明している。

それでも、「貸出が伸びないのは、金融機関の努力不足と責任転嫁される可能性がある」(メガバンク)。結果、「金融機関による貸し渋り、貸し剥はがしというおなじみの口実が繰り返され、金融機関叩きが始まる」(同)と恐れる。

景気回復による金融機関の貸し付け増加が先か、それとも銀行叩きが先になるのか。



この記事は「WEBネットマネー2013年7月号」に掲載されたものです。