一ヶ月全駅乗り放題も? 首都圏鉄道会社のユニークな定期券とは……

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通勤・通学で利用する定期券。鉄道会社によってはルートを変えて利用することができたり、管轄する全路線が乗り放題だったりと、ユニークな定期券を出している会社もあるようです。



■西武鉄道「だぶるーと」西武池袋線は、練馬でそのまま終点池袋に向かう西武池袋線と、東京メトロ有楽町線・副都心線に直通乗り入れしている西武有楽町線に分岐します。だぶるーとは、どちらのルートも利用できる定期券です。

このメリットは「直通で早く着く」電車か、「始発で待てば座れる」電車かをケースバイケースで選べることです。たとえば所沢に住んでいて勤務地が永田町の人ならば、朝は有楽町線に直通する電車を使えば、一本で勤務地に着くことができます。一方帰りは有楽町線で東京メトロ池袋駅まで出て、西武池袋線に乗り換えれば、こちらは始発駅なので待てば座れて楽に帰ることもできます。

だぶるーとの発売額は乗車、降車駅によって異なりますが、おおむね1ヶ月定期の場合、西武線発駅から西武線池袋駅で東京メトロに乗り換えたケースの発売額よりも2,000円程度加算した額が目安です。

■西武鉄道「Oneだぶる♪」Oneだぶる♪は、だぶるーとの西武新宿線とJR線バージョンです。西武新宿線は終点の一つ前が高田馬場になり、東京メトロ東西線、JR山手線と連結します。終点の西武新宿駅はJRなど他路線の新宿駅からは少し歩いた位置にあるため、ほとんどの乗客が高田馬場で下車します。

Oneだぶる♪では、たとえば東村山に住んでいて勤務地が恵比寿だった場合、朝は高田馬場まで西武新宿線で出て山手線に乗り換え、帰りは恵比寿からJR新宿駅に出た後、西武新宿線の西武新宿駅に乗り換えれば始発駅なので、待てば座れて帰れます。

Oneだぶる♪の発売額は西武線発駅〜西武新宿駅までの運賃とJR高田馬場駅〜JR線着駅までの運賃の合算になります。

■東京メトロ「全線定期券」東京メトロの全路線、全駅に何度でも乗り降りできる定期券です。東京メトロのエリアは東…西船橋、西…荻窪、南…目黒、北…赤羽岩淵までになり、都心部分は網の目のように駅が密集しています。

全線定期券の発売額は下記の通りです。1ヶ月:16,820円3ヶ月:47,940円(1ヶ月あたり15,980円)6ヶ月:90,830円(1ヶ月あたり約15,138円)

こちらの元を取ろうとする場合、1ヶ月定期で考えると20日利用なら1日あたり841円、30日利用なら約560円です。

ちなみに、東京メトロの運賃表は下記の通りです。1〜6キロまで:160円(初乗り)7〜11キロまで:190円12〜19キロまで:230円20〜27キロまで:270円28〜40キロまで:300円

最も西の和光市駅(埼玉県)から最も東の西船橋駅(千葉県)まで行った場合が約39キロになり、片道運賃300円です。東京都をまたいでようやく片道300円と運賃がそもそも安いために、この定期は一日に頻繁に乗り降りする人でないとなかなか元が取れないかもしれません。「仕事で外回りが多い」&「習い事などで定期的に通う場所がある」&「途中下車してターミナル駅でよく買い物する」&「休日も電車で出かけることが多い」の条件がうまく重なればお得かも……?

定期券だけでなく、1日券に広げると各社がユニークな取り組みをしています。自分の路線の取り組みを探してみると、思わぬお得が見つかるかもしれません。

※当記事は、2013年5月31日時点で各鉄道会社が発表している情報を参考にしています。

文・石徹白未亜