景気減速懸念とともに中国株が軟調に推移する一方、経済が好調なフィリピン株は過去最高値を更新するなど、悲喜こもごもの様相を呈する新興国株市場。これから投資するなら、どの国が有望なのか?


軟調に推移するBRICs(ブラジル、ロシア、インド、中国)株とは対照的に、タイ、マレーシア、インドネシア、フィリピンなど東南アジア株式市況の好調が続いている。

3月までの急伸に比べると騰勢はやや一服したが、過去最高値を更新し続けているフィリピン株は、代表的なインデックスであるフィリピン総合指数が4月22日に節目の7000ポイントを突破。

タイ株も好調な企業業績や利下げ観測などを支えにSET指数が1600ポイント近くまで上がり、1994年1月につけた取引時間中の史上最高値1789ポイントが目前に迫っている。

一方、マレーシアの株価インデックスであるFTSEブルサマレーシアKLCIは、4月1日から30日までに2・9%上昇。4月30日には終値ベースで過去最高値となる1717ポイントをつけ、その後も高値を更新している。5月5日に総選挙が行なわれることが決まり、株価の重しとなっていた政治的な先行き不透明感が払拭されたことが高値に結びついたようだ。

中国株は、本土市場の主要インデックスである上海総合指数が4月1日から30日までに2・7%安と低調が続いている。4月15日に発表された今年第1四半期の実質GDP(国内総生産)成長率が7・7%と前年第4四半期(7・9%)に比べて減速したことや、H7N9型鳥インフルエンザの感染拡大などが嫌気された。

インド株も下落基調が続いていたが、インフレの鈍化と商品価格の下落を受けて中央銀行が利下げに踏み切るとの観測から、4月下旬以降はやや強含んでいる。韓国株は北朝鮮情勢の緊迫化で調整した。



※グラフは2013年4月1日〜2013年5月1日の月間騰落率。



この記事は「WEBネットマネー2013年7月号」に掲載されたものです。