前12月期は、売上高が前期比23%増、最終利益が27%増と2ケタ増収増益を達成。ROE(自己資本利益率)は13%と高水準で、高配当銘柄としても人気だ。

ジョリビー・フーズ(外食)
ハンバーガーや中華などのファストフードチェーンを展開する外食最大手。1970年代の創業以来、急成長を遂げ、全国で750店舗以上を展開している。

フィリピン国内では「マクドナルド」などの国際ブランドと並んで人気が高く、海外でも米国や東南アジア、中東などを中心に80店舗以上を出店している。

前12月期は売上高が前期比13 %増、最終利益が15%増。海外での積極的な出店攻勢などが増収に結びついた。フィリピン経済の成長とともに国内消費も伸びており、今後も有望だ。

ユニバーサル・ロビーナ(食品)
まもなく創業60年を迎えるフィリピンを代表する食品会社。スナック菓子やビスケット、キャンディー、インスタント麺などを製造しており、その多くが国内1〜2位のシェアを誇る。

タイ、マレーシア、中国、インドネシア、ベトナムにも工場を構え、アジア全域で製品を販売。売上高の約3割を海外で稼いでおり、フィリピンだけでなく、ASEAN全体や中国の経済発展の恩恵を受けて成長が期待できる。前12月期は、売上高が前期比6%増、最終利益が63%増と増収大幅増益を達成した。

※株価、指標などは2013年4月30日現在。1ペソ=2.4円換算。データ提供:亜州IR

又井郁生(IKUO MATAI)
亜州IR 代表取締役社長

1990年代に山種証券(現・SMBCフレンド証券)国際部、外国証券部に勤務。香港、台湾、シンガポールに駐在するなど、アジア株の分析を専門としている。



この記事は「WEBネットマネー2013年7月号」に掲載されたものです。