投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の5月27日〜5月31日の動きを振り返りつつ、6月3日〜6月7日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は下落。先週23日の歴代11位の下落幅を経験したことにより、リスクに対する警戒感が強まるなか、値振れの大きい不安定な相場展開が継続。先物市場では日中値幅が300円程度と振れ幅の大きな状況となり、且つ、後場に入り急速に下押す流れや大引け間際に失速するといった方向感の掴みづらい展開。投資家の参加姿勢は慎重になるなか、指値状況が薄くなり、先物主導での仕掛け的な動きによって値幅が大きく出やすい状況が続いている。

 28日の14000円割れ後の切り返しによっていったんはボトム形成への期待もあった。しかし、その後の戻り局面での心理的な抵抗となる25日線での攻防。これを明確に上放れることが出来ず、30日には今年2番目の下げ幅を記録している。週末については米量的緩和の早期縮小の可能性が後退したとの見方による海外市場の上昇が好感されたほか、公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が、運用手法を弾力化する方向で検討に入ったとの一部報道も材料視されて反発。しかし、一時13900円を回復した日経平均はその後13700円を割り込むなど、先物や為替動向に振らされている。

 市場の混乱から収束を探る展開が続いている。先物や指数インパクトの大きい銘柄などに日経平均は振らされる状況である。値動きの荒さよりも値幅が大きいため、いったん値を下げてくると、連鎖的にポジション解消の流れに向かいやすいようである。また、23日の急落局面に至るまで、日経平均が大幅高となるなかで、値下がり数が過半数を占めるなど、一部の銘柄の作用によっていびつな状況がみられた。その後も同様の流れが続いているため、不安感が燻るなかで腰の据わった資金流入は期待しづらい。

 また、一部の材料株に値幅取り狙いの資金集中がみられた。これまで動意をみせていた銘柄よりも、物色の圏外に置かれて手垢の付いていない銘柄への材料には資金が集中しやすい。日経平均は、値幅調整としては完了した感はあるが、需給調整にはもうしばらく時間を要することになりそうだ。

 今週は名実ともに6月相場入りとなる。5日には政府の成長戦略第3弾の発表が予定されており、これが好インパクトを与えるかが注目されよう。今週はGPIFが、運用手法を弾力化する方向で検討に入ったとの報道や、自民党の石破茂幹事長による消費増税の見送りの可能性なども報じられていた。成長戦略第3弾でのインパクトが限られてくるようだと、上昇トレンドのなかでの調整とはいえ、相当慎重姿勢につながる可能性がある。

 そのほか、週末には米雇用統計の発表が予定されている。出口戦略に絡んだ発言で荒い値動きが目立っており、米国市場の動向にも神経質になりやすいだろう。