クラボウ(倉敷紡績(株):井上晶博社長)は、インフルエンザウイルスを不活化する抗ウイルス機能繊維加工「CLEANSE/クレンゼ」に、他のウイルスや細菌、真菌、合計19種類の微生物に対する効果が確認されたことを発表した。

「CLEANSE/クレンゼ」は、広島大学大学院医歯薬保健学研究員の二川浩樹教授が、口腔内の治療や洗浄時に使われている消毒薬をベースに開発した「Etak」という抗菌成分を、繊維上に強力に固定化する加工技術。「Etak」には、インフルエンザウイルスを不活化する(感染できなくする)効果があることが知られており、2009年の新型インフルエンザ発生を受けて量産化を開始されていた。
今回新たな実験で、例えばウイルスでは、食中毒の原因となるノロウイルス(ネコカリシウイルスで代用実験)、風邪の原因となるアデノウイルス、また細菌では、院内感染を引き起こすメチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、食中毒の原因となる病原性大腸菌O-157、洗濯物の生乾臭の原因となるモラクセラ菌、さらにはマラセチア、黒カビ、黒コウジカビといった真菌に対する効果が確認された。これに加えて、消毒剤や抗菌成分への抵抗性が高く、医療や介護の現場で問題となっている緑膿菌、多剤耐性緑膿菌(MDRP)についても、「CLEANSE」の技術を応用した、別の加工技術を用いることで有効な結果が得られたという。

こうした結果を受けて、クラボウでは「CLEANSE」を、病院、介護施設等の医療福祉関係はもとより、ホテル、オフィスなど一般施設のカーペットやカーテン、ソファ、寝装品類、白衣やユニフォームをはじめとする衣料品やベビー用品、雑貨など、あらゆるニーズに対応して展開する計画。今後は求められるニーズに応じて、ペット対策、ノロウイルス対応、SEKマーク対応などの機能がある「CLEANSE/クレンゼ」シリーズ7種類を用意したほか、緑膿菌、多剤耐性緑膿菌に対応した素材「STEADY(ステディ)」も併せて展開していく。