主要都市の地価、過半数が上昇--東京圏で上昇が38地区、都心で投資・需要増

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国土交通省は29日、2013年第1四半期における主要都市の高度利用地地価動向報告(地価LOOKレポート)を発表した。同調査は、鑑定評価員(不動産鑑定士)が調査対象地区の不動産市場の動向に関する情報を収集、不動産鑑定評価に準じた方法によって地価動向を把握し、その結果を国土交通省が集約したもの。調査時点は1月、4月、7月、10月の1日時点で、今回は2013年4月1日時点のデータとなる。

それによると、2013年第1四半期の主要都市・高度利用地150地区における地価動向は、上昇が80地区(前回51)、横ばいが51地区(同74)、下落が19地区(同25)となり、上昇地区が全体の約53%(同34%)を占めた。上昇地区が半数を超えたのは2007年第4四半期以来約5年ぶり。前回と比べて上昇を示す地区が増加し、上昇地区が半数を超え最多の変動率区分となった。

上昇地区が増えた理由は、東京・大阪都心の利便性の高い商業系地区で不動産投資意欲が高まっていることや、東京都心の住宅系地区における需要増などにより地価が上昇に転じたことによるという。このほかの特徴としては、全体的に上昇地区数が横ばい地区数を上回り、特に東京圏と大阪圏で上昇地区数が横ばい地区数より増加したほか、大阪圏と名古屋圏で下落地区がなくなるなど、三大都市圏の都市部を中心に、従来の下落基調から上昇・横ばい基調への転換が広範囲で確認された。

圏域別に見ると、三大都市圏のうち、東京圏では上昇が38地区(前回16)、横ばいが20地区(同39)、下落が7地区(同10)と過半数が上昇。大阪圏では上昇が24地区(同18)、横ばいが15地区(同9)、名古屋圏では上昇が7地区(同7)、横ばいが7地区(同5)となり、ともに下落地区がなくなった。一方、地方圏では上昇が11地区、下落が12地区となった。

用途別に見た場合、住宅系地区では上昇が26地区(前回20)、横ばいが15地区(同21)、下落が3地区(同3)と上昇が半数を超えた。このうち、東京都中央区の「佃・月島」、港区の「高輪」で2007年第4四半期以来約5年ぶりに上昇に転じたのをはじめ、6地区で上昇に転じた。

商業系地区では、上昇が54地区(前回31)、横ばいが36地区(同53)、下落が16地区(同22)と上昇が過半数を上回った。このうち、東京圏では千代田区の「大手町」、中央区の「八重洲」で2008年第2四半期以来4年6カ月ぶりに上昇に転じたほか、16地区で上昇に転じた。

高度利用地とは、ビルが建ち並ぶ住宅密集市街地など、三大都市圏、地方中心都市などにおいて特に地価動向を把握する必要性の高い地区。東京圏が65地区、大阪圏が39地区、名古屋圏が14地区、地方圏が32地区の計150地区が選定され、うち、住宅系地区が44地区、商業系地区は106地区となっている。