初めての一人暮らしで知っておきたい法律の基礎知識

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賃貸住宅って意外とトラブルが多いのです。初めて一人暮らしをする方は、どんな法律に関わり、どこでトラブルになることが多いのかなど確認しておきましょう。

■賃貸契約に適用される主な法律

・借地借家法

主に借りた人を保護するためにつくられている法律で、突然大家さんから部屋を出て行けと言われたとき、賃貸契約の更新をしないと言われたとき、また大家さんが違う人や会社に変わったときなど、正当な理由がないのに退去を求められたときに、借りた人を守ってくれる法律です。

・民法

一般的なルールを決めるための法律で、賃貸の一般的なルールが記されています。例えば物件の又貸し禁止、物件を借りた人は決められたルールを守り、家や部屋を傷めないよう注意を払って住まなければならないことなど。また大家さんは家・部屋を使用させ利益を得るために、必要な修繕をしなければならないことなどが決められています。

・宅地建物取引業法

宅地建物取引業の免許を持っている人は、契約前に重要事項説明をしなければならないと決められている法律です。主に契約前の「言った」「言わない」トラブルなどで、説明義務違反がとりあげられたときに、この法律が関わってきます。

・消費者契約法

消費者を保護するためにつくられた法律で、上記にあげた重要事項説明でトラブルになったとき、契約の申し込みを取り消しすることができる他、明らかに損害賠償の範囲を超えている金額については払わなくてよいこと、消費者の利益が一方的に損なわれるような不当な契約は無効にできるということなどが記されている法律です。

■賃貸にかかわる法律に出てくる用語で、トラブル時によく出てくるもの

・預かり金

入居予約、申し込みの証拠として不動産会社から「預かり金」を求められる場合がありますが、これは申し込みをキャンセルしたときには返してもらうことが義務づけられているお金です。預かり金を求めてくる場合は、注意しておきましょう。

・媒介に関して受けることのできる報酬

これは、大家さんと借り主の仲介をする会社や業者がもらえる仲介手数料のことです。仲介手数料は大家さんと借り主とで半分ずつ負担しなければならないのが原則で、上限1.05倍までの報酬が認められています。しかし仲介を依頼した人の承諾があれば、半分ずつの負担ではないことも例外としてあります。

・敷引(償却)

あらかじめ合意した約束(敷引特約)にもとづいて、敷金の一部を敷引金(償却金)として預かる、退去時に返してもらえないお金のことです。主に西日本で契約を求められることが多く、原状回復費を差し引いた残りを返してくれる預かり金とは扱いが異なります。裁判で争われることが多い内容です。

・更新料

契約を更新してもらうために大家さんへ払う対価、お金のことです。法律用語ではありませんが、近年消費者契約法10条に違反するということで裁判事例も出ています。更新料が法律に違反するかどうかは状況によって異なり、現在は裁判所でも判断がわかれる内容です。

・原状回復

借りてから日常生活を送ることで、一般的につく傷や汚れ以外の部分は、元に戻して大家さんに家・部屋を返さなければならないというルールのことです。法律用語ではありませんが、一番トラブルになりやすい内容です。国土交通省からガイドラインが出ているため、一般的な原状回復の基準はどうなっているのか確認しておきましょう。

・国土交通省・原状回復をめぐるトラブルとガイドライン