発行部数100万部を誇る全国紙「タイラット」。猟奇的な事件があると目撃者の話を詳細にかつドラマ仕立てに報じることも。客待ちのバイク運転手、屋台の売り子らの手持ち無沙汰時の友。タイ人の識字率が高いのはこの新聞のおかげかとも思う【撮影/『DACO』編集部】

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バンコク発ビジネス・生活情報誌『DACO』編集部のタイ人経理部長、ブン(女性)が日タイの架け橋となるべく日本人からの質問に答えます。

読者からの相談:公務員の汚職
(前略)公務員の汚職。特に、イミグレーション、税関職員、警察官に対する告発や苦情を外国人でも提起できる行政機関(日本でいう行政監察機関)がタイにありますか?
 今まで泣き寝入りしかできなかった外国人もどうどうと物を言え、愚かで怠惰な公務員諸氏に不正行為に係る萎縮的効果を与え、もって、この国が公正な国家として発展できる素地を作っていきたいと思います。
 詳しく取材してください。日本大使館に相談してもまったく埒があかなかったので……。(たばさん)


【ブンからの回答】

告発できるが解決は?

 あります。でも関係局にいろいろと質問をぶつけているうちに、クレームをつけることで問題が解決するのか、はなはだ疑問に感じました。大きな案件の前にかすんでしまうような小さな告発は、後回しにされてしまうようです。

内務省直轄機関

 それはさておき。告発できる行政機関は細分化してあります。そのうち外国人からのそれも受け付ける内務省直轄の機関を紹介したいと思います。

 24時間の コールセンターは1111番。ウェブサイトはwww.1111.go.thですが、告発するのに証拠となりうる写真や書類の提出を求められることがあるので、直接訪れることをお勧めします。

 ペッブリー通りにある競馬場の交差点斜め向かいの官邸(Government House of Thailand)がそうです。ピサヌローク通りに面した建物(ジュッ・ボリカーン・プラチャチョーン)の4番の入り口の部屋です。月〜金:8時〜16時半。 

個人情報の提出

 電話でもウェブサイトでもそうですが、告発するには姓名、ID、住所、メールアドレス、携帯電話番号などの個人情報を提供しなければなりません。この情報は漏れることはないといいますが、ちょっと怖いです。ワイロにマフィアの影がチラチラするような巨大な利権がからんでいる場合は、誘拐されるかもしれません。

 公務員の汚職の告発先が公務員というのでは、本気になってこれを解決できないのではないでしょうか。身内の恥はできるだけ隠しておきたいと思うでしょうから。

新聞社へタレ込む

 ということで、頼りになるのは民間です。これもたくさんの組織がありますが、もっとも手っ取り早いのは新聞社へタレ込むことです。発行部数100万を超えるといわれている「タイラット」紙に取り上げてもらえば鬼に金棒です。

 あなたの訴えを聞いて、記者が取材して社会悪を告発するかどうかは新聞社次第ですが、内務省の機関とて告発しても必ずしも動いてくれるとは限りません。私は新聞社やテレビ局へ訴えることをお勧めします。

 またフェイスブックなどのメディアを使って情報を発信していくのもいいと思います。マフィアがからんでいるようなものでなければ、という但し書きつきですが。

(文・撮影/『DACO』編集部)