マイナーを雇用し売春をさせていたということで、閉店に追い込まれた、かつての人気店、ミスユニバーサル・ナイトクラブ【撮影/志賀和民】

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フィリピン在住17年。元・フィリピン退職庁(PRA)ジャパンデスクで、現在は「退職者のためのなんでも相談所」を運営する志賀さんのフィリピン・レポート。今回はフィリピンの未成年者の雇用事情について。フィリピンの若者がなぜ年齢を偽って働くのかーー。そこには驚きの理由が!!

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ナイトクラブで働く未成年者。その場に居合わせれば顧客も逮捕!

 マイナー(Miner)あるいはアンダーエイジ(Under Age)とは18歳未満の未成年者を指すが、最近、フィリピンでは、マイナーをめぐる外国人の逮捕・収監あるいは花街のクラブの閉鎖が相次いでいる。ちなみにフィリピンでは、日本のように20歳ではなくて、18歳をもって成人(Legal Age)とみなされる。

 フィリピンでは12歳でハイスクールに入学し、16歳で卒業する。その後大学へ進む子どもは30%程度で、残りの70%はハイスクール止まりで働くことになる。

大半は貧しい家庭の子どもだから、一家の大切な稼ぎ手となるのだが、18歳未満の未成年者の雇用は、花街はもちろん一般のレストランなどでも禁止されている。そのため、ハイスクールを卒業した18歳未満の未成年者が年齢を偽って稼がざるを得ない状況がある。

 フィリピンを訪れる外国人男性のトラブルの原因になるのがマイナーの女の子で、彼女たちを相手に買春をしたり、裸の写真を撮ったりすることが些細な金で可能なため、つい誘惑に負けてしまう。

 それを斡旋するけしからんフィリピン人も後を絶たないが、時にはその斡旋をしたフィリピン人が警察にちくって外国人を逮捕させ、示談金などをせしめるという法律を逆手に取った犯罪もまかり通っている。

 たいていの場合は年齢を偽って働いているのだが、「知らなかった」という言い訳が効かないのが怖いところだ。本人が外国にいても、インターネットなどを使った「サイバー・セックス」なるものも同等にみなされるようなので要注意だ。

 つい最近も、老舗の「ミス・ユニバーサル・ナイトクラブ」が警察の手入れを受けて閉鎖に追い込まれた。容疑はマイナーに売春をさせていたということで、クラブのフロアマネージャーなども逮捕・収監されてしまった。人身売買(最近は売春を人身売買と称している)にマイナーが加わると、保釈が認められず裁判の間も収監されたままとなる。

 さらに恐ろしいのは、その場に居合わせた客も共犯者として逮捕されてしまうことだ。

 ナイトクラブに遊びに行って、そこでたまたまマイナーの女の子が年齢を偽って働いていたら、客として居合わせただけで逮捕・収監されてしまう。なんとも納得できないが、それが現実なのだ。

 いくら注意したところで、自分の与り知らぬところでマイナーの雇用が行なわれているのだからどうしようもない。フィリピンも遊びにくくなったものだ、とため息が出る。

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