ボールペンでは苦い思い出が。
 
上場時の記者会見場でのこと。僕の話がひとしきり終わって、質疑応答になったとき、僕が答えなくていい質問がきて、しばしの無聊がいけなかった。

分解欲求の虫が湧いてきて、ボールペンを取り出して分解を始めた。夢中になってやっているうちに、いかなる間違いか、スプリングが空中高く、飛び出してしまった。弊社レベルではTV放映がなかったのが不幸中の幸いであった。大手新聞の年配記者に「社長は感性の人だから」と揶揄された。悔しい。
 
幼児性の困ったところは、自己認識がないところである。人は自分の粗忽を治そうと必死になったり、落語の噺にあるように神仏に頼ったりもする。これは自己認識の発露であろう。ところが、幼児性にはこれがない。揶揄の対象にはなっても、人に害は与えていないという意識が自己正当を作り出す。自己弁護させてもらえば、僕の場合、世にいう「ピーターパン・シンドローム」とは違いますからね。生まれてこのかた、「大人になんかなりたくない」などと思ったことはありません。年に見合った精神年齢を重ねていきたいと思っているし、事実そうなっていると思う。僕の場合、チャイルド・アット・ハートが行き過ぎているということで・・。
 
VVを訪問したとき、いいものを発見して即購入した。「無限枝豆」。「無限プチ」の後継商品。同じメーカーから出ている。枝豆を鞘から出す感触を無限に楽しめる超アナログ商品。気に入って携帯ストラップにつけている。会議のときはみんなの見えないところでやっている。先日、GMに話しかけたとき「社長、枝豆出しながら話さないでください」と注意された。役員は近づいてきたIRのミーティングを今から心配している。僕にとっては他愛のないイノセントが他人を巻き込んで迷惑を作っているのかも知れない。
 
気をつけなければならない。

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■プロフィール■ 

菊地敬一
ヴィレッジヴァンガード創業者。

1948年北海道生まれ。
賞罰共になし。
原付免許、普通自動車免許、珠算検定6級 保持。
犯歴前科共になし。

大学卒業後、書店勤めを経て、39歳で独立。
名古屋で、遊べる本屋『ヴィレッジヴァンガード』を創業。
独自のセレクトとPOP、ディスプレイで
「変な本屋or雑貨屋」としての地位を確立し,
396店舗を展開するに至る。