投資情報会社・フィスコ(担当・小瀬正毅氏)が、5月27日〜5月31日のドル・円相場の見通しを解説する。

 * * *
 今週のドル・円は、米国5月の雇用統計を占う意味で、米国5月の雇用関連指標を見極める展開となる。ドル安・円高材料としては、米国5月の雇用関連指標の悪化、日本国債10年物利回りの上昇、東京株式市場の軟調推移。ドル高・円安材料は、米国5月の雇用関連指標の改善、米国10年債利回りの上昇、東京株式市場の堅調推移、本邦機関投資家のオープン外債投資が本格化した場合。

【米国5月雇用関連指標】
 バーナンキFRB議長は「もし、景気や労働市場の改善が続き、それが持続するとの自信があるのなら、われわれは今後数回のFOMC 会合で、長期債買入れプログラムの減額を行う可能性がある」と発言した。米国5月の雇用統計を占う意味で、28日に発表される米国5月の消費者信頼感指数の雇用関連指標、31日に発表される米国5月のシカゴ購買部協会景気指数の雇用指数を見極める展開となる。

【米国1-3月期国内総生産(GDP)改定値】(30日)
 米国1-3月期国内総生産(GDP)の改定値は、前期比年率+2.5%と速報値の前期比年率+2.5%と変わらずと予想されている。上方修正された場合は、米国債券利回り上昇でドル買い要因、下方修正された場合は、ドル売り要因となる。

【日本の5月上旬貿易収支】(30日)
 日本の5月上旬貿易収支は、依然として貿易赤字が予想されており、円売り要因となる。

【ダブルノータッチ・オプション(97円〜104円)】
 ドル・円は、大口のダブルノータッチ・オプション(97円〜104円)が噂されており、104円に接近した場合、防戦売りで上げ渋る展開、97円に接近した場合、防戦買いで下げ渋る展開が予想される。

 5月27日〜31日に発表される主要経済指標のポイントは次の通り。

○(米)5月消費者信頼感指数 −− 28日(火)日本時間午後11時発表
・予想は、70.0
 米国株式市場は5月中旬にかけて上昇基調を維持している。雇用情勢は回復基調にあるが、急速な改善は見込めない。ただし、住宅市況は順調であること、5月ミシガン大消費者信頼感指数が大幅に改善したことから、前月から上昇する可能性がある。

○(米)1-3月期国内総生産改定値 −− 30日(木)日本時間午後9時30分発表
・予想は、前期比年率+2.5%
 速報値公表時点では未発表だった3月貿易収支は、-388億ドルで貿易赤字は2月実績の-436億ドルを大幅に下回った。1-3月期の実績は-423億ドルで赤字額は10-12月期平均-428億ドルをやや下回っている。3月卸売在庫は増加しており、改定値では上方修正される可能性も。

○(日)4月全国消費者物価指数 −− 31日(金)午前8時30分発表
・予想は、全体の数字が前年比-0.8%、コア指数は、-0.4%
 前年比マイナスの状態が続く。コア指数の下落率はやや縮小する可能性があるが、大きな変動は見込めない。参考指標となる4月の東京都コアCPIは、4月-0.3%。コンセンサスは妥当か。

○(米)5月シカゴ購買部協会景気指数 −− 31日(金)日本時間午後10時45分発表
・予想は、50.0
 同指標の4月内訳は、先行性のある「新規受注DI」が53.2←3月53.0とやや上昇。「生産DI」は49.9←3月51.8と鈍化した。既公表の5月の各地区連銀指数は、NY、カンザスシティ、フィラデルフィアは低下。コンセンサスを下回る可能性がある。

 主な予定は、28日(火):(米)3月S&P/ケースシラー住宅価格、30日(木):(米)4月中古住宅販売仮契約、31日(金):(日)4月完全失業率、(米)4月PCEデフレータ。

【予想レンジ】
・ドル・円98円00銭〜103円00銭