投資情報会社・フィスコ(担当・村瀬智一氏)が、株式市場の5月20日〜5月24日の動きを振り返りつつ、5月27日〜5月31日の相場見通しを解説する。

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 先週の日経平均は下落。連日の年初来高値を更新する強い相場が続くなか、23日には15942.60円と16000円にあと一歩に迫る状況から一転、1143.28円安と大暴落に。下落幅は2011年3月の震災後や2008年10月のリーマン・ショック後を超え、ITバブルが崩壊した2000年4月17日の1426円安以来。

 東証1部の出来高(76億5000万株)のほか、売買代金(5兆8376億円)については過去最高を記録した。週末についても下げの反動から15000円を回復する局面もみられたが、その後は再び下げ足が強まる展開となり、一時14000円を下回った。

 23日の商いでは日経平均が16000円に迫るなか、東証1部の騰落銘柄は値下がり数が過半数を占めていた。こういった状況はこれまでもみられており、日経平均が337円高で15000円を回復した15日の値下がり数は6割を占めていた。246円高で15700円台を回復した22日についても値下がり数が過半数を占めるなど、年初来高値を更新するなかで、値下がり銘柄数が多い状況が目立っていた。

 ファーストリテイリング<9983>など一部の値がさ株によって日経平均は連日で高値を更新していたが、全体としては調整へのシグナルが出ていたようだ。アベノミクス相場によって日経平均が押し上げられるなか、傾いたポジションによる、いびつな状況が一気に弾けた格好といえる。

 ひとまず週末については、14000円を割り込んだ後に切り返しをみせている。25日線レベルで長い下ひげを残す格好となり、調整一巡感を意識させるチャート形状に。昨年11月以降、上昇する25日線に沿った相場展開が続いているほか、高値から2000円下げており、調整幅としては十分である。わずか2日間でのスピード調整を意識させてくるようだと、反転期待は大きいだろう。

 ただし、今回の歴代11位の下落幅をみたことにより、リスクに対する警戒感が強まりやすい。ファンダメンタルズに変化はなく、基調は変わらないとの見方。スタンスとしても昨年11月からの上昇相場のなかで、ようやく調整相場に入ったとの見方である。しかし、今回の想定を上回る大きな振れを経験したことにより、投資家の参加姿勢は慎重になる。当然、指値状況が薄くなり、先物主導での仕掛け的な動きによって値幅が大きく出やすいだろう。

 日経平均が2日連続で日中値幅が1000円を超えるのは、1990年以来のようだ。先物市場で一時的に売買を停止するサーキッドブレーカー発動は、これまで米同時テロ直後、リーマン・ショック直後、東日本大震災直後の時だった。今週は過去のショック時と同様の状況を経ていることから、しばらくはポジション調整的な処理も続くと考えられる。また、来週は黒田総裁講演、米GDP改定値、FRB議長講演など控え、先物主導による売り仕掛けの動きには注意したいところ。