田中裕子、息子役の加瀬亮とユースケを語る

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『二十四の瞳』(54)『喜びも悲しみも幾歳月』(57)の木下惠介監督の生誕100年記念映画『はじまりのみち』(6月1日公開)の完成披露試写会が、5月23日に丸の内ピカデリー2で開催。 加瀬亮田中裕子濱田岳ユースケ・サンタマリアと、本作で初めて実写映画のメガホンを取った『クレヨンしんちゃん』シリーズの原恵一監督が登壇した。原監督は「初めての実写映画ですが、すごく良いものができちゃったんです。自分でもびっくりするくらい」と自信をあらわにした。

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『はじまりのみち』は、木下惠介の母子の情愛と、若き映画監督の挫折と再生を描いた物語。木下惠介役の加瀬亮は「話だけを聞くと小さな美談に聞こえるけど、監督自身が美談にしたくないと言われていたのと、人が立ち止まってる時期なので、そんなに良い面ばかり出てくるはずはないということで、いろんな葛藤のなか、歩いていきました」と思いの丈を語った。

原監督は「アニメーションのキャリアはあるけど、実写はやっぱり別物。全然仕事のやり方が違う。一杯一杯の日々でした」と告白すると、ユースケは「全然わかんなかった。ポーカーフェイスなんです。さも分かっている感じでしたが、後から聞いたら呆然としていただけだったみたい」と突っ込む。監督は「思っていた以上に尻にムチを入れられたけど、おかげで良いものができました」と満足気だった。

また、母親役の田中裕子は、加瀬とユースケについて「ふたりともハニカミ屋さんだけど、かわいい」と笑顔を見せ「お兄ちゃんはその場を楽しくしてくれた。加瀬さんは、顔を見ていると私も自然に笑えるし、泣いてると泣いちゃう。不思議な感じでした」と語った。加瀬が「ありがたいです」と喜ぶと、ユースケは「加瀬くんのが倍くらいあった」とヤキモチを焼きながら「最後のシーンのすごい寒い夜、田中さんがずっと俺を待っててくれて。もしかして俺、勝ち組なんじゃないかと」と嬉しそうにコメント。濱田は「一番下っ端だけど、ものすごく居やすいし、勉強になる現場でした」と語った。

その後、特別ゲストとして、木下惠介監督の実弟にして、木下惠介作品の音楽を長年務めてきた木下忠司氏が登場。御年97歳の木下は「非常に期待をして待っていました」と加瀬に花束を渡した。原監督と実力派俳優陣が織りなす珠玉の逸品『はじまりのみち』は、是非スクリーンで見たい。【取材・文/山崎伸子】