日本株式市場の急落について

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5月23日の株式市場では、日経平均株価が1,450円を超える値幅で乱高下する展開となりました。

朝方は為替の円安傾向を受け、日経平均株価は300円前後高い15,900円台で推移していましたが、午後に入り下げ幅を1,140円超まで拡大し、14,483円で取引を終了しました。午前に英金融大手HSBCが発表した中国の5月の製造業PMI(購買担当者景気指数)が、景況感の境目となる50を7ヵ月ぶりに割り込み、中国景気の先行き不透明が台頭したこと、またそれに伴ないアジアの株式市場が下落したことなどが嫌気されたものとみられます。また、日本株式のこれまでの上昇が急ピッチで、過熱感が強まっていたため、利益確定の売りに加え、狼狽(ろうばい)売りなどが相俟って、下落幅が大きくなったと考えられます。特に、これまでの上昇率が大きく、また、足元でやや軟調な動きとなっていた新興市場の株式の下落率が大きくなりました。

株式市場の変動率が高まっていることで、短期的には新規マネーの流入は細りやすいため、急ピッチの上昇の再現は容易ではないものとみられます。しかしながら、この日の乱高下は、日本株式の短期間での急上昇によって過熱感が高まっていたところに、中国の景況感という外部要因の悪化が利益確定売りの引き金になったものであり、日本の景気や企業業績といったファンダメンタルズに大きな問題があったわけではありません。また、日本企業の好決算が発表される中、15,000円という日経平均株価の水準は、予想PER(株価収益率)で16倍程度と、株価バリュエーション面では割高感が薄まっています。今後は、市場が冷静さを取り戻すにつれて、好業績銘柄を中心に買われる展開になると考えられます。

(※上記は過去のものおよび予想であり、将来の運用成果等を約束するものではありません。)

(2013年5月23日 日興アセットマネジメント作成)

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