[其ノ二 FX 為替チャート編]上昇継続に黄色信号…だった英ポンド
追加金融緩和、国債格下げなど英国に悪材料観測


アベノミクス相場で、基本的には円安で、どの通貨も円に対して強くなったわけですが、場面場面ではアベノミクス効果が薄れる時期があります。そのようなタイミングでは、各国の経済状況や金融政策などが注目されるのですが、特に2月中旬以降は、通貨ごとに強弱がはっきりするようになりました。

たとえば、豪ドル/円や米ドル/円などは3月も高値を更新し、強く上昇トレンドを維持している一方で、英ポンド/円は2月中旬に高値をつけた後、3月は2月の高値に届かず、「ヘッド・アンド・ショルダー」(日本では「三尊天井」ともいう)を形成しそうな状況でした。上昇トレンドに黄色信号が点灯していたのです。

上の図のように、ネックライン延長上のP地点を下回っていたら、上昇の終息サインに。この場合、P地点が強い売りサインとなりました。

英国では、BOE(英国中央銀行)総裁が追加緩和に含みを持たせていることや、英国国債の格下げ懸念が浮上したことなど、英ポンド安材料が多く、他の通貨に比べて弱含む可能性が高かったのです。

4月4日の日銀の?バズーカ緩和〞で英ポンドも再上昇しましたが、注意は必要。

通貨ごとに強弱が出てきているので、何でもかんでもが外貨買いというのは危険。各国の状況とチャートから目を離さないことが重要です。

【今月のテクニカル軍師】
福島 理(TADASHI FUKUSHIMA)
マネックス証券 マーケティング部

テクニカル分析はもちろん、投資家の売買動向まで熟知。国際テクニカルアナリスト連盟・国際認定テクニカルアナリスト(CFTe)。



この記事は「WEBネットマネー2013年6月号」に掲載されたものです。