利回りは国債の7倍超!アベノミクスで株価上昇期待も
昨年末から急騰を続けるJリート市場。ここまで急騰が続くと、やはり過熱が心配される。一方で、外国人投資家が本格参戦してきているとの声も。今後のリート市場の動向は?


相場はまだ助走の段階!?日銀の買い入れ増額も

Jリートは不動産投資ファンドの一種。東証に上場しているため、株式と同じように売買できる特徴を持つ。ファンドが銀行借り入れと投資家から集めた資金で、住宅やオフィスビル、商業施設などの不動産を購入し、その賃料や売却益が「分配金」という形で投資家に支払われる仕組みだ。また、一般の不動産投資と比べると、小口で投資できるというメリットもある。

一時は分配金利回りの平均が8%を超えるなど高利回り商品としての側面が強かったが、直近の相場上昇によって利回りは3%程度まで下落した。もっとも、長期金利の指標となる国債10年物の利回りが0・4%半ばであることを考えると、依然として高利回りが期待できる商品であることに変わりはない。銘柄によっては、値上がり益+分配金増額のダブルメリットが得られる可能性もあるわけだ。

Jリート上場を手がける東京証券取引所の横田雅之さんは、Jリート市場の現状についてこう話す。「アベノミクスにより将来的に土地や不動産価格が上がることを見越して、Jリートが先行して買われている側面はあるのではないかと思います。ただ、土地や不動産の価格が公示地価などを見るとようやく『底を打ちつつある』という状況であることを考えると、実体経済が今後、追いついてくるかどうかは重要です」

横田さんは、日銀による国債の無期限買い入れで長期金利が低く抑えられることで、Jリート投資の魅力も増すと指摘する。また、これまで相場の下落局面では、日銀によるJリートの買い入れが行なわれてきたが、日銀は黒田東彦総裁が就任して初めての金融政策決定会合でJリートの買い入れを年間300億円のペースで増加することを決めた。引き続き、日銀の買い入れというセーフティーネットが期待できそうだ。



注目のJリートサイト 東証が作成!Jリート保有の注目物件を動画で紹介

個人投資家へのJリート周知を目的として、2010年に東証が立ち上げた「Jリートview」。東証のホームページにも、個別銘柄の概要や新規上場Jリートの紹介など、Jリートに関する情報は掲載されているが、このサイトでは、見た目はもちろん、動画などを用いることで個人投資家にとってより親しみ深いサイトになっている。

サイトでは、アナリストなど専門家へのインタビュー記事が毎月更新されているほか、Jリート保有の注目物件を動画で紹介。投資家にとって、実際にJリートの保有物件を見に行く機会はそうないと思われるが、それを動画で見られるというのはうれしいところだ。

そのほか、東証が独自に算出している「東証住宅価格指数」や、Jリートの価格、利回り一覧など、投資家にとって必要な情報が掲載されている。もちろん、同サイトから各Jリートのページに飛ぶことも可能だ。

不動産価格と賃料上昇の恩恵を受ける銘柄に注目

さて、気になるのはどのJリートを買えばいいのかということだ。今後は、収益力の高い土地や不動産に人気が集中する?二極化〞が進むとの見方も多い。つまり、保有する物件によってJリートの収益にも差が出てくるわけだ。

「どんな物件に投資しているのかがきちんと情報開示されているのもJリートの大きな特徴のひとつですから、収益性が安定している物件を多く保有するJリートに投資すれば、インフレヘッジとしての効果は大きいはず。また、開示された情報を見ずに買うと、銘柄によっては分配金が修正される可能性もありますから、購入する場合はきちんと開示情報をチェックすることが大切です」(横田さん)