平成25年度の税制改正で大きく変わった相続・贈与税。特に影響が大きいのが相続税の基礎控除の縮小である。
現状では相続税の納税者の割合は約4%(100人亡くなると4人)ほど。しかし、基礎控除が引き下げられれば相続税の課税割合は6〜7%(100人亡くなると6〜7人)程度になると試算されている。全国平均で6〜7%なので、都市部での負担割合は相当大きくなることが予想される。
この大増税時代をいかに乗り切るか、相続税対策の基本を解説する。

「相続が三代続くと財産はなくなる」と言われるが

 自分の財産を自分の子孫のためにできるだけ残しておきたいというのは、親として、また人として当然の感情です。ところが、相続税のシステムというのは、この感情に反するしくみになっているようです。

 よく「相続が三代続くと財産はなくなる」と言われていますが、この言葉は相続税のシステムを、まことにうまく言い当てています。

 相続税は、相続した財産の金額が多ければ多いほど税率が高くなる「累進税率」になっています。相続によって取得した財産が3億円を超える部分については、50%の率で税金がかかってきます。相続税の最高税率が引き下げられたといっても、財産の5割近くが相続税で持っていかれるのではたまりません。日本の相続税は、世界で最も高い部類に属しているのです。

 ただし、相続税には節税の余地がかなりあります。所得税や法人税と比べると、節税対策のとりやすい税金であると言えるのです。

 したがって、「何も対策を立てないと三代で財産がなくなるが、しっかりした節税対策を立てておけば、子孫に財産を残すことができる」ということもできます。

 ここで、相続対策をした人としない人ではどれだけ違うか、2つの家族のケースを紹介しておきます。相続税を払うため、住み慣れた家や土地を手放し、その住民の流出が問題となった、東京都心での話です。

 東京・千代田区に、2つの家族がありました。20年以上も前のことです。仮に、「相続対策をした有田家」と「相続対策をしなかった無田家」としておきます。両家とも資産家で、広い庭付きの豪邸に住んでいました。両家とも敷地だけで300坪近くあったようです。

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