様々な顔を演じ分けるカメレオン俳優、ジョヴァンニ・リビシ/[c] 2012 UNIVERSAL STUDIOS.All Rights Reserved.

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下ネタやおバカ要素満載なアメリカンコメディにもかかわらず、日本でも異例のヒットを記録した『テッド』(公開中)。主人公のさえない中年男を演じたマーク・ウォールバーグの主演最新作となるアクション『ハード・ラッシュ』が6月15日(土)から公開される。

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かつて“世界一の運び屋”として裏社会で名を馳せながらも、愛する妻ケイト(ケイト・ベッキンセール)や二人の息子のため足を洗ったクリス(ウォールバーグ)。だが、義弟が家族に秘密で行っていたコカインの密輸に失敗してしまう。振りかかる危険から家族を守るため、クリスは再び運び屋として裏社会に戻る事を決意。壮大な“偽札密輸計画”を実行に移す。

『テッド』では大人に成り切れないダメダメな男だったウォールバーグだが、本作は一転、伝説の運び屋というキレ者を演じている。これは『テッド』が例外といってよく、彼の他の出演作では実在のボクサーに扮した『ザ・ファイター』(10)など、ちょっとマッチョだったり、責任感ある真面目な役が多い。

そして同じく『テッド』の出演者で、本作に登場する俳優がもうひとりいる。大ファンなあまり、テッドに付きまといとんでもない行動に出るキモオタを演じて強烈な印象を残したジョヴァンニ・リビシだ。ウォールバーグ演じる主人公同様、『テッド』とは真逆の役に扮している。彼が演じるのは、ニューオーリンズで麻薬密売のグループを率いる、タトゥーといかついヒゲを携えた男ブリッグス。女子供にも躊躇なく銃を向ける、情け容赦ない性格の持ち主だ。

彼はこの役作りのため、麻薬を使用し刑務所に入っていた経歴がある俳優ダニー・トレホのドキュメンタリーを視聴した。刑務所内での心理状態や過ごし方を学び、彼ならではの密売人ブリッグスを作り上げていったという。ベッキンセール演じる、クリスの妻ケイトへ暴力を振るうシーンもあるが、「やり辛かったよ。暴力を振るうのが嫌だったからね。だから、彼女とは事前にたくさんリハーサルをしたんだ」と語っており、役を離れた“素”の彼は繊細のよう。しかし、本編の暴力シーンはそうした繊細さを微塵も感じさせないから驚きだ。この『ハード・ラッシュ』は主役だけではなく、そうした味のある脇役にも注目して見てみたい。【Movie Walker】