まずは約1年後に迫った消費税の増税対策について。実は、今回の税制改正のすべてはこの消費税増税に大きな関係がある。生活者の懐をモロに直撃するこの税金への有効策とは!?

岩佐真由美

『DIME』をお読みの皆様、ご無沙汰しております。公認会計士・税理士の山田真哉です。この連載の狙いは、会計の知識を学んでもらうことではなく、会計士的な物事の考え方や数字のとらえ方などを紹介し、ビジネスや日々の暮らしに役立ててもらおうというものです。今回は特別編として、現在、巷を騒がせている税金対策について、私なりの考え方を紹介したいと思います。

 先日、2013年度の税制改正大綱が発表されました。住宅ローン減税の延長や自動車取得税の廃止、さらには相続税や贈与税の内容も変わるなど、大改正の様相を呈しています。

 なぜこのようなことが起きたのか。税金対策についてお話しする前に、まずはその因果関係について理解していただきたいと思います。

 結論から申しますと、今回の狢膕革瓩稜愀覆砲△襪里蓮⊂子高齢化社会への対応です。高齢者が増え、労働世代が減ったことや景気の悪化で国の税収は年々減少し、歳入不足が深刻な状況になっています。税収が増えない中で、その不足分をお年寄りから子供、さらには外国人観光客まで幅広い層の人々に負担してもらおうとして決まったのが2014年4月からの消費税の増税でした。

図1◉税制狢膕革瓩僚佝点は少子高齢化対策

■定期券や前売券、年間購読などを活用

 これまでの国内外の例を見ますと、増税時には駆け込み需要の反動による景気の冷え込みが起きています。特に、住宅や自動車などの高額な商品に与える影響は大きい。どちらの産業も都市部、郊外に関係なく、景気を大きく左右する重要な産業の柱です。

 たとえ一時的だとしても、この2つの大産業の停滞は、そこに関連する莫大な数の関連会社の従業員に大きな影響を及ぼします。すると、生活者の不満がたまり、地方に大票田を持つ政治家にとっては頭の痛い問題となってしまう。そこで与党自民党は、消費税増税による反動をなるべく小さくしようと、今回の税制改正では住宅や自動車に手厚い減税策を盛り込んだのです。

 消費税は2014年4月に8%になり、2015年10月からは10%に上がります。総務省の家計調査によると、現在、一般的な家庭が納めている消費税の平均は年間約18万円。税率が倍の10%となれば、単純計算で納税額も倍の約36万円に膨れあがります。月単位で考えますと、月々1万5000円もの負担増となります。

 1万5000円ですよ。うーん、重いですね……。だいたい、こうした負担増のしわ寄せを食らうのは、私たちのようなお父さんですよね(笑)。ますますランチ代や飲み代を減らされてしまうのかしら。だとすれば、先を見据えて今から少しでも節約したり、将来の出費を減らしたりすることを考えたいものです。

 消費税の増税対策として今からできることは何でしょうか。住宅のような大きな出費をどうするかということは後でお話しするとして、まずはコツコツと確実に節約につながるような、増税前に買っておきたいアイテムについて紹介したいと思います。

図2◉消費税増税前に買っておきたいアイテム

 ざっと思いついたものを図2にまとめましたが、ポイントは、増税前に支払いを済ませることができ、増税後まで使い続けることができるもの。

 ビジネス系に分類した定期券、回数券、各種予約チケット、ライフスタイル系に分類した前売券などが典型です。例えば、定期券ならば増税直前の3月末に6か月定期を買っておくことで、値上げ前の値段で乗り続けることができます。ビジネススクールなどの学費や雑誌の年間購読も同じ発想です。

 ちなみに、プリペイドカードや商品券、切手、印紙などはもともと消費税の対象外なので、買いだめしても意味はありません。

 最後に資産系。比較的価値の落ちにくいジュエリー類や、今、人気のあるなども、お金に余裕があれば検討してもいいでしょう。ただし、金はバーチャージと呼ばれる手数料が高いので、それが無料となる500g以上の購入が望ましいところ。現在の金価格は1g=約5000円ですので、約250万円もの投資が必要となります。

■冷蔵庫やエアコンで電気代40%削減も

  このほかオススメしたいのが、冷蔵庫エアコンなどの買い替えと、LED電球の導入。見逃しがちですが、家計の中の固定費である電気代にも消費税がかかります。もちろん、無理に買い替える必要はありませんが、エコ家電と呼ばれる冷蔵庫やエアコンの最新機種は、10年前の製品に比べると、年間消費電力量が約40〜43%も削減できるそうです。

 加えて、パナソニックのデータによると、白熱電球をLEDライトに替えた時の年間電気代は、約2300円から約400円へと、何と80%もの削減効果があるというのです。

 テレビやPCなどに比べて、白物家電は値崩れが起きにくいので、駆け込み需要後の値崩れもあまり起きないでしょう。少し前倒ししてでも、増税前に買い替えて問題はないでしょう。

大倉奈々

 とはいえ、あれもこれも買い替える手持ちのお金がない場合はどうすればいいのか。有効活用したいのがクレジットカードです。クレジットカードは2回までの分割払いと、ボーナス一括払いは利息がかかりません。ですから、増税前に必要な商品を買う際は、クレジットカードを積極的に活用し、これまで紹介してきたものをなるべく多く買いだめしておくと、大きな節約効果が得られると思います。