花粉症の治療法はいろいろあるけど、結局どれが効果的なの?

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スギ花粉が元気に飛びまくり、花粉症のみなさんにとってはつらい季節ですね。様々な治療法がありますが、何が良くて何が駄目なのでしょうか。内科・アレルギー科のお医者さんにうかがいました。

──まず花粉症について。なぜ近年患者が急増したのですか?

「第二次世界大戦の復興策として、政府がスギをじゃんじゃん植林したことが原因です。建築用材にするために。でも安い輸入木材に押され、スギはあまり使われなくなってしまったんですね。

スギは樹齢30年くらいで花粉を作るようになるから、成長を続けたスギは昭和の終わりころからバンバン花粉を飛ばすようになったのです。公害みたいなものだから、国にはもっと本腰を入れて対策を考えてもらいたいものですが…」

── 一度打てば長期的な効果が得られる注射があると聞きましたが……。

「ステロイド注射のことですね。あれは副作用が怖いからやめた方がいいかと。そもそも僕は花粉症に対して注射は使いません。今は内服薬や点鼻薬などで良いものが出てますし」

──内服薬ではどんなものが良いですか?

「まず、今年から市販されるようになった『アレグラ』『アレジオン』『エバステル』などは効きますよ。とはいえ、それぞれ特徴があるので、医師に確認してから購入した方が良いでしょう。

『セレスタミン』は強力に炎症を抑え、即効性があるので、重症な人によく出しています。

『アレロック』も即効性がありますが、眠気やけん怠感を伴うので、それは困るという人には夕食後だけ飲んでもらうようにしています」

──漢方薬なら安全だと思って良いでしょうか?

「漢方薬もいろいろあるので、一概に安全とはいえないんですよ。

それより、使いやすくて1日1回の投与で済む『エリザス』という点鼻薬は、粒子タイプなので液だれせず即効性もあり、とても良いと思います。ステロイド剤だけど、微量だから安心。当院の看護師さんも愛用しています(笑)」

──減感作療法(アレルゲンを少しずつ体内に取り入れ、アレルギー反応を減らしていく方法)はどうですか?

「食物アレルギーを持つ小さなお子さんには有効ですが、大人のアレルギーにはまず効果がないと思って良いでしょう」

──空気清浄機や加湿器は効果がありますか?

「病院の待合室に設置してある空気清浄機などはパワフルで効果的なものが多いけど、家庭用のものはどうだろう? モノによってはあまり効果は期待できないかもしれません。

加湿器はよいと思いますよ。でも花粉の季節、花粉症の人は洗濯物を部屋干しにするでしょうし、それで十分じゃないでしょうか。

ちなみに空気清浄機も加湿器も、フィルターをちゃんと替えたりしないとカビが生えたりして逆効果なので、手入れはきちんと行うことが大切です」

──サプリメントや乳酸菌、ポリフェノール、甜茶(てんちゃ)などが花粉症に効くとも聞きます。

「何ともいえないですね…。人体に悪影響を及ぼすものではないだろうし、多少緩和されることはあるかもしれないけど、大幅な改善には至らないことが多いと思う」

──マスクや花粉用対策用眼鏡は効果的ですか?

「いろいろな種類があるので一概に良しあしはいえないですね。しないよりした方がいいかもしれないけど、重症の人には焼け石に水かもしれません」

──では、一番効果的な療法とは何でしょう?

「まず花粉の暴露量(花粉にさらされる量)を減らすことが重要です。極力外出を控えるとか、花粉がつきにくい服を選ぶとか、家の中に入るときは花粉を落としてから入るとか。

そして、自分の症状や希望に合った治療を受けること。治療方法は医師によって様々だし、症状も人それぞれ。いろんな耳鼻科やアレルギー科で試してみて、ご自分に合ったかかりつけ医を見つけることが大切ですね」

先生もおっしゃっているように、お医者さんによって見解も様々のようです。自分に合ったお医者さんを探し、自分に合った治療をしてもらいましょう。

(OFFICE-SANGA 百田カンナ)