財政と経済の改善により評価が高まるトルコ

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格付会社ムーディーズは5月16日、トルコの自国通貨建ておよび外貨建て長期債務格付を「Ba1」から投資適格級である「Baa3」へとそれぞれ1段階引き上げ、見通しを「安定的」としました。

今回の格上げの背景として、トルコの財政および経済が継続的に改善していること、構造改革などが進展していることなどが挙げられます。同国の格付については、既に、2011年9月にS&P(スタンダード・アンド・プアーズ)が、2012年11月にはフィッチがそれぞれ、投資適格級に引き上げており、大手格付会社3社から投資適格級の格付を獲得したことは、同国経済の健全性に対する評価が高まっていることを示すものといえます。また、トルコは、先週初めに、2001年の金融危機の際に、銀行支援などのためIMF(国際通貨基金)から受けていた融資の返済を終えました。こうしたことなどから、今後もトルコへの資金流入が増加することが考えられ、トルコリラの上昇要因になると考えられます。

一方で、トルコ中央銀行は、5月16日、3つの主要金利を引き下げました。政策金利である1週間物レポ金利、銀行間金利の誘導目標の上限となる翌日物貸出金利、および下限となる翌日物借入金利を0.5%ずつ引き下げ、それぞれ、4.5%、6.5%、3.5%とすることを決定しました。これは、景気支援に加え、海外からの過度な資金流入による極端なトルコリラ上昇を抑制することなどを目的としたものです。ただし、今回の決定は、市場ではある程度織り込まれていたと考えられ、また、直後に格上げの発表があったことから、トルコリラに大きな下落はみられませんでした。

トルコは、健全な財政や経済成長を背景に、今後も信用力の改善傾向が続くものとみられ、こうした好材料を下支えに、同国への注目度は、さらに高まることが期待されます。

(※上記は過去のものであり、将来を約束するものではありません。)

(2013年5月20日 日興アセットマネジメント作成)

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